的中した母の予感
娘が1歳半になり、育児にも少し慣れてきたと思っていたころのことです。ある日、娘を連れて実家に遊びに行くと、開口一番、母が心配そうな顔で「顔、真っ青だよ。大丈夫?」と声をかけてきました。自分ではいつも通りに過ごしていたつもりだったので、「え、そんなに?」と少し驚くと同時に、心配性な母の言葉に、内心では「またまた大げさだな」と、少し戸惑ってしまいました。
鏡を覗き込んでも自分ではいまいちピンときません。「最近、夜泣きで寝不足なだけなのに……」と軽く流そうとした私に、「いいから、行きなさい」と母は引かず、近所のかかりつけ医に行くように促しました。
そして受診してみると、検査の結果、告げられた診断は重度の貧血でした。即座に鉄剤を処方され、そこでようやく気づいたのです。最近、ただの育児疲れだと思っていた息切れや立ちくらみは、体が発していた悲鳴だったのだと。
思えば、母は昔から私のわずかな体調の変化も見逃さない人でした。妊娠中や産後、自分では気づかないうちに無理を重ねていたときも、決まって先に気づいてくれたのは母でした。今回もまた、私自身が「いつもの疲れ」と片付けてしまいそうになった体のSOSを、母がしっかりと受け止めてくれたのです。早期に治療できたのは本当に母のおかげだと、感謝の気持ちでいっぱいになりました。
毎日、育児でバタバタしているので、どうしても自分のことは後回しになりがちだった私。でも、今回の経験を通して、母親である私が心も体も元気でいることが、娘の笑顔を守る一番の秘訣なのだと、改めて気づかされました。自分の体の小さなサインに、もっとやさしく寄り添っていこうと心に誓った出来事です。
著者:有村まいか/30代女性/4歳の娘の母。時短会社員。趣味は音楽をきくこと。
イラスト:きりぷち
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年8月)
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