絵本といえばかわいい絵で、子どもが喜びそうな登場人物がでてきて……。そんな常識をすべてくつがえす絵本をご紹介します。なんと、主人公は「ちくわのわーさん」(筆者推定ではアラフォーおじさん)です。
ちくわのわーさんの出会いと別れの物語
ちくわのわーさんはおもむろに出かけ、その先々でいろんな穴あき食べ物との出会いをします。ときには自慢の穴を使って口笛を吹いてみたり、またあるときはダンスを踊ってみたりと実に陽気なちくわのわーさん。ドーナツと出会ったときには、丸くつながってみようとチャレンジしてみます。
こどもの日にもおすすめ!?
食べ物ではないものとの出会いもありました。こいのぼりを見たちくわのわーさんは、すぐにまねをしてみようとします。もちろん結果は撃沈。くちぶえとダンスができても、風にそよぐことはできないようです。ファンタジーの限界か⁉︎
まきずしが服と具を貸すとどうなる?
まきずしはちくわのわーさんにのりと具を貸してあげます。穴に具をつめ、くろいふくを着たちくわわーさんは、今までになくハイテンション!しかし、ふと横をみると穴あきの米だけになった元まきずしが、うなだれているではありませんか!ちくわのわーさん、これにはちょっと反省したようで、ふくとぐを返してあげることにしました。
ちくわのわーさん以外も渋い面々が登場し、ちょっと哀愁ただよう場面もあるなか、陽気なちくわのわーさんの関西弁がなんとも痛快!さて、ちくわのわーさんはどこへむかっているのか?最後はどうなるのか?それは実際の絵本で見てみてくださいね。(TEXT:サトウヨシコ)
ちくわのわーさん/作 岡田よしたか
ブロンズ新社 980円(税別)