彼氏ができた友人
そんな友人が、少しこわもての友だちが多い男性と付き合い始めたのは大学に入ってすぐのことでした。
紹介された彼氏本人は怖い印象はなかったものの、とても寡黙で、何を考えているのかよくわからないタイプ。友人が寂しくならないかが心配でしたが、うまくやっているのなら私が口出しするのも違うと思い、静かに見守ることにしました。
ふさぎ込む友人の姿に
それから数年がたつと、友人の表情が曇ることが目に見えて増えてきました。口を出すべきかとても迷いましたが、それとなく話を聞いてみると、彼女はぽつりぽつりと胸の内を明かしてくれました。
「彼氏の友だちとも一緒に行動することが多くて、その時間がすごくストレスになっているの」
「ファミレスに行けば、私が1人で全員分の飲み物をドリンクバーから持ってこなきゃいけないし、グラスが空になったことにも気を配らないといけない。うっかり忘れると“気の利かない女だ”って言われる」
「少し太っただけで心ない言葉を言われるし、彼氏はフォローもしてくれない」
そんなことを話しながら、友人はポロポロと涙をこぼしていました。私はその姿を見て、どうしてもっと早く声をかけてあげなかったのかと強く後悔しました。そして、私は友人の味方であることを伝え、できることがあれば一緒に行動しようと提案しました。
とはいえ、トラブルの主な原因は「彼氏」ではなく「彼氏の友だち」にあるようでした。悩んだ結果、友人は彼氏に、私は当時の夫に、それぞれ「男性としてどう感じるか」を聞いてみようという話になり、その日はお開きとなりました。
夫、おまえもか
帰宅後、私は当時の夫に事情を説明し、どう思うか尋ねてみました。返ってきた答えは衝撃的でした。
「彼氏の友だちは、女性を立てるいい機会を“与えてやってる”んじゃないか。何が悪いの?」
今振り返れば、当時の夫との結婚に疑問符が浮かんだ最初の出来事だったかもしれません。
後日、友人からも「彼氏に聞いてみたけど、ダンマリを決め込まれて終わった」という話を聞きました。これはもうダメだね、と2人で乾いた笑いをこぼしたのを覚えています。
その直後、友人は彼氏と別れ、そして10年ほど後に私も当時の夫と、紆余曲折の末に別々の道を歩むことになりました。
まとめ
現在は友人も私も、それぞれやさしいパートナーと家庭を築いています。あのときの出来事について、今ではお互い話題に出すこともありません。きっと、それは今が幸せだからこそ、つらい気持ちをわざわざ思い出させたくないという、無言の配慮なのだと思います。
あのときの経験で私は、男尊女卑の価値観を持つ人の中には、最初から女性の声に耳を傾けようとしない人もいるのだと知りました。そして、もし伝わらないと感じたら、距離を置くことが最善の場合もあるということも。
その経験が私たちの心の中にしっかり根を張っているからこそ、今こうして穏やかな幸せを手にできているのだと思います。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※AI生成画像を使用しています
著者:遠藤ちよ/30代女性・主婦
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年9月)
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