妊娠報告を前にして
翌日は、私の実家に妊娠の報告に行く予定でした。私の実家には両親と祖父母が一緒に暮らしていて、家業を営んでいます。夫もそれを知った上で結婚してくれましたが、実家に行くことにはなぜか消極的です。しかし、つわりが始まっていたこともあり、今回は「2人で報告に行きたい」と何度もお願いしてきました。
しかし夫は、出発前日になっても準備をしようとしません。「明日の準備できた?」と私が声をかけても、「あー、うん、まあ……」と生返事。スマホを見ながら「うるさいな」とつぶやく始末です。遠方への帰省なので朝早く出発する必要があり、私は焦りながら荷物をまとめていました。
夫のまさかの言葉
そして迎えた当日。予想通り夫はなかなか起きず、何度声をかけても不機嫌になるばかり。やっと起き上がったと思ったら、「やっぱり俺、行くのやめるわ」と突然言いだしました。
「えっ!? どうして?」と驚く私に、夫はこう返してきました。
「出産って女性のイベントだろ? お前の実家なんだから俺が行く必要ないだろ」
さらに「今日はゲームのイベントがあるんだよな」と、信じられない理由まで口にしたのです。あまりの無責任さに私は絶句しました。説得を試みても夫は聞く耳を持たず、結局その日は私ひとりで実家へ行くことに……。
そのとき、心の奥で「このままでは一緒に暮らせないかもしれない」と思うようになりました。
孤独な妊娠と出産
その後も夫は協力的ではなく、妊婦健診も出産準備もすべてひとりでおこないました。そして数カ月後、無事に娘を出産。夫は病院に顔を出したものの、少し話すとすぐに帰宅してしまい、私はあえて引き止めませんでした。
産後も育児は完全に私ひとり。娘はかわいくて仕方ありませんが、夫の無関心さに心がすり減っていきます。
そんなある日、夫が何げなくこう言いました。
「母さんが孫を見たいって言ってるんだ。いつ行く?」
私は思わず、「気をつかうから遠慮するわ」と即答しました。そして、かつて夫が私の実家への妊娠報告をドタキャンしたことを思い出し、その場で離婚を切り出したのです。
決断のとき
離婚届を差し出すと、夫は慌てて「帰省に付き合わなかっただけで離婚は大げさだろ!」と反論。しかし私は冷静に言い返しました。
「それだけじゃないよ。浮気の証拠も、遊び歩いていたことも全部わかってる」
実は、以前から夫の行動に不信感を抱いていた私はネットから探偵事務所に依頼し、証拠をすべてそろえていました。「これからは娘と私のためだけに生きる」と伝えると、夫は言葉を失いました。
新しい生活へ
義父母も夫の行動に大激怒。私の両親と祖父母も味方になってくれ、話し合いの末、半年後に離婚が成立しました。
その後、私は実家に戻り、家族のサポートを受けながら娘と穏やかに暮らしています。娘の成長を近くで見守りながら、「早いうちに決断してよかった」と心から思います。
夫は離婚後、生活が苦しくなり、ようやく自分の軽率な行動を悔いているようですが、私にはもう関係ありません。これからは娘とともに、前向きな人生を歩んでいこうと決めています。
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妊娠中から協力的ではなかった夫が、まさかの不貞行為まで……。そんな相手とは、夫婦としても親としても一緒に歩んでいけませんよね。出産後、早めに決断できたことで、母子ともに新たな人生を前向きにスタートできたのではないでしょうか。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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