「コンビニエンス・ストア」の「コンビニエンス」って、日本語で言うと?
毎日利用している人も、意外と知らないこの言葉のルーツ。じっくり考えてみてくださいね!
次のうちから選んでみてください。
① 近い
② 利便性
③ 小さい
正解は……
正解は……②の利便性でした!
その名の通り、24時間営業でいつでも利用でき、品揃えも豊富で、生活に必要なものが手軽に手に入る「利便性」が、コンビニエンス・ストアの最大の魅力ですよね。
日本のコンビニエンスストアの歴史と現状
日本のコンビニは、私たちの生活に深く根ざした存在です。
そのルーツはアメリカにありますが、独自の進化を遂げ、今や世界に類を見ないサービスを提供しています。
しかし、その歴史の中では、多くのコンビニが誕生し、そして姿を消してきました。
ここでは、かつて街を彩った懐かしのコンビニから、現在の主要チェーンまで、その変遷を振り返ってみましょう。
セブン-イレブン:
1974年に1号店をオープンした日本のコンビニのパイオニアです。現在も店舗数、売上高ともに国内最大手の座を維持しています。
ファミリーマート:
1973年に実験店をオープンし、その後本格的なチェーン展開を開始しました。サンクスやココストアなど、多くのコンビニと統合し、国内第2位の規模になりました。
ローソン:
1975年に1号店をオープン。am/pmやホットスパーなどを統合し、独自の商品開発やユニークな店舗展開で知られています。
ミニストップ:
1980年に1号店をオープン。店内調理のフードコーナーや、ソフトクリームなどのデザートに強みを持つコンビニとして、今も多くのファンに愛されています。
デイリーヤマザキ:
山崎製パンが運営するコンビニです。店内で焼きたてのパンを提供している店舗があるのが特徴です。
セイコーマート:
1971年に北海道で1号店をオープンした、現存する日本のコンビニでは最も古いチェーンです。地域密着型の経営で、北海道を中心に根強い人気を誇ります。
かつて存在した、懐かしのコンビニ
サークルKサンクス:
ファミリーマートに統合されました。特にサンクスの「焼き鳥」は人気でした。
am/pm(エーエム・ピーエム):
ローソンに統合されました。「am/pm」という名前は、24時間営業を意味していました。
ココストア:
ファミリーマートに買収されました。店内調理の惣菜やパンが人気でした。
セーブオン:
群馬県を拠点に、主に北関東や新潟県などで展開していたコンビニエンスストア。
手頃な価格の「山賊焼」(鶏の串焼き)や、ご当地名物の「焼きまんじゅう」などが人気商品でした。 2018年までに「セーブオン」ブランドの店舗はすべて「ローソン」へ転換、または閉店し、現在は「セーブオン」という名前のコンビニエンスストアはありません。
運営会社の株式会社セーブオンは、ホームセンターのカインズやワークマンなどを展開するベイシアグループの一員です。
ホットスパー:
ローソンに買収されました。温かいお弁当や惣菜を提供するサービスが人気でした。
豆知識:コンビニとニューデイズは成り立ちが違う?
「ニューデイズ(NewDays)は?」と思う人もいるかもしれません。駅構内のコンビニとしておなじみのニューデイズですが、そのルーツは一般的なコンビニとは少し異なります。
ニューデイズの前身は「キオスク(Kiosk)」。
アニメちびまる子ちゃんの主題歌の中に「キヨスクは駅の中~♪」という歌詞があり、爆発的に知名度が爆上がりした時代もありました。
これはJR東日本グループが運営する、駅の売店でした。新聞や飲み物を売る小さな店として始まり、その利便性を高める形で、2007年に「コンビニ」へと進化したのです。
路面店を中心に発展した多くのコンビニとは異なり、駅という特別な立地から生まれたニューデイズも、日本の小売業界の歴史を語る上で欠かせない存在と言えるでしょう。
イラスト/タワシ