目撃していた男子高校生たちが…
娘が1歳だったころの出来事です。隣の市で行われる大きな秋祭りに出かけるため、娘とベビーカーで電車に乗りました。その日は仕事終わりの夫と、祭り会場のある駅で落ち合う予定です。電車での移動は15分程度でしたが、周囲に迷惑をかけないよう端に寄り、おもちゃで娘をあやしたり、静かに声をかけたりしていました。
すると、近くに座っていた60代くらいの男性が、チラチラこちらを見ながら、「騒ぐなら降りてくれ」とぼそっと言ったのです。周囲も祭りに向かう人が多くザワザワしており、娘も比較的ご機嫌でときどき声を出す程度。とはいえ、人を不快にさせてしまったことは事実なので、「すみません」と頭を下げました。
しかし、男性は、その後も娘が口を開くと小さい声でも「赤ん坊はうるさくてかなわん」「周りのことが考えられないのか」と、ネチネチと小言を言ってきます。私はいたたまれなくなり、もう一度謝ってその場所から移動しようとしたそのときです。
近くにいた制服姿の男子高校生グループのひとりが、「あの、正直あなたの声のほうが気になります。赤ちゃんは全然うるさくないですよ」と、男性に対してピシャリ。周りの高校生たちも「ほんとそれ」「赤ちゃんめっちゃいい子にしてるよな」と続けてくれます。私はびっくりしながらも、高校生たちに救われた気持ちになりました。すると、小言を言っていた男性はバツが悪そうに視線をそらし、車両を移っていきました。
私は男子高校生たちに「ありがとうございました」と伝えると、彼らは「いや、全然! 思ったことを言っただけなんで。気にしないでください!」とニコニコ。その後、私と娘は無事、目的の駅で降りて、夫と合流してお祭りを家族で楽しむことができました。
今回の出来事で、子連れを温かく見守ってくれる若い人がいると知りうれしくなりました。子どもを連れての外出はどうしても周囲に気を使って疲れてしまいがちだと思います。迷惑をかけたら謝るのはもちろんですが、理解してくれる人も必ずいると心に留めておくと外出も少し気持ちが楽になりました。
見ず知らずの人に指摘をするのは勇気のいること。今回の男子高校生のように、堂々と相手に注意のできる大人にならなければと、身を引き締めた出来事でした。
著者:外村真由/30代・ライター。破天荒な2歳の娘に毎日ついていくのが精いっぱいのママ。普段激務の夫が早く帰って娘を寝かしつけてくれている間、ゆっくりお風呂に入る時間が何よりの癒し。
作画:Pappayappa
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年7月)
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