「LL牛乳」って…ナニモノ?
LL牛乳のLLとは、Long Life(ロングライフ)の略。
メーカーによって差はありますが、どれも数か月単位での賞味期限が設定されている、いわば「日持ちする牛乳」なんです。
一般的な牛乳の賞味期限は1週間前後なので、数か月も賞味期限があるなんて……驚きですよね!
そして、この牛乳は別名「常温保存牛乳」とも呼ばれています。
ロングライフ牛乳のパッケージには必ず「常温保存可能品」の表記があります。
一般的な牛乳は冷蔵保存が必須ですが、常温で保存できるなんて……これもまた驚きしかありません。
ロングライフ牛乳と要冷蔵牛乳の違いは?
常温で長期保存できるロングライフ牛乳は、一般的な要冷蔵牛乳と何が違うのでしょうか?
原材料をチェックしてみると生乳のみ。保存料などの添加物はいっさい使われておらず、栄養にも差がないとのこと。
「成分無調整」の表記もありますね!
調べてみると、どうやら違いは製造工程や容器にあることが分かりました。
製造工程の違い
【加熱殺菌の違い】
牛乳を加熱殺菌する際の温度に違いがあるようです。
・要冷蔵牛乳…120~130℃で1~3秒間、殺菌
・ロングライフ牛乳…130~150℃で1~3秒間、滅菌
※殺菌とは菌を殺すことで、すべての菌を死滅させるわけではありません。滅菌とは菌の数を限りなくゼロに近づけることです。
【充填方法】
牛乳を容器に充填する環境や方法に違いがあるようです。
・要冷蔵牛乳…適切な殺菌処理を施した後に、清潔な環境で充填
・ロングライフ牛乳…清浄エアーを送り込んだ無菌環境下で、滅菌した容器に加熱滅菌した牛乳を無菌状態で充填
確かに、どれも140℃で2〜3秒間の滅菌をしていることが確認できました。
容器の違い
牛乳の容器にも違いがあるようです。
・要冷蔵牛乳…アルミ箔不使用の紙容器
・ロングライフ牛乳…アセプティック容器
パッと見ただけではただの紙パックに見えますが、紙とポリエチレンの間にアルミ箔の入った特殊な6層構造の紙パックとのこと。光と空気を遮断してくれるそうです。
飲み終えたパックを破って内側を見てみると、確かにアルミ箔が入っていました。
ロングライフ牛乳の美味しさは?
ロングライフ牛乳がナニモノなのか分かってきたところで、やっぱり気になるのは味ですよね。
というわけで、いつもの要冷蔵牛乳とロングライフ牛乳をどちらも冷えた状態で準備して、息子に飲み比べてもらうことにしました。
彼には詳しい事情は伝えていません。つまり、先入観はゼロ。
……。
……。
「うん。どっちも美味しいね!」
味に若干の差は感じたようですが、いつもの牛乳でもメーカーによって多少の差を感じますよね。それと同等のレベルだったようです。
ちなみに、彼はロングライフ牛乳の方が好みだったみたい。
結果……牛乳好きの息子はいっきに2杯分をゴクゴクと飲み干してご満悦でした(笑)。
ロングライフ牛乳は便利!
では、このロングライフ牛乳にはどんなメリットがあるのでしょうか?
どこでも持ち運べる
保冷バッグやクーラーボックスが必要ないので、外出先にも気軽に持ち運ぶことができます。
お弁当のお供や、子どものおやつにもぴったり!
まとめ買いでストックできる
賞味期限が短い要冷蔵牛乳は買い置きがしにくいため、頻繁に買い物に行かなければいけないストレスや買い忘れてしまうリスクも。
ロングライフ牛乳は通販サイトなどでまとめ買いも可能なので、そのようなストレスがいっきに解消されます。
棚に収納できるので、冷蔵庫のスペースを気にせずにすむのも嬉しいポイントですね!
防災備蓄にも
日常で飲用するだけでなく、防災備蓄としても活躍!
農林水産省の家庭用備蓄マニュアルでは、非常時に備えてストックしておくべき食品のひとつとして推奨されています。
注意点も!正しい知識で上手に活用しましょう♪
常温で長期保存できるとはいえ、注意しなければいけないこともあります。
あくまでも開封前は常温での長期保存が可能ですが、開封後は10℃以下での保存が必要で、賞味期限にかかわらず早めに飲み切ってしまわなければいけなくなります。
つまり、一度開封すると要冷蔵牛乳と同じ扱いになります。
パッケージに「常温保存可能品」と記載されているだけに、そこだけは注意が必要そうですね!
ロングライフ牛乳についての正しい知識を持ち、日々の生活で上手に活用してみてはいかがでしょう♪
※価格などの情報は記事公開当時のもので、変更となる場合があります。また店舗により在庫の状況も異なりますのでご了承ください。