義両親はうちからすぐ近くに住んでおり、義母が毎日のように突然訪問してきます。そのたびに料理の味や掃除の仕方に文句を言われ、嫌味を繰り返されていました。夫はそんな義母に加担して一緒に私を責め、私の味方をしてくれることは一度もありませんでした。
――そろそろ限界かもしれない。そう思い始めた頃のことです。
扉を開けると、夫の浮気相手が!?
その日、玄関のチャイムが鳴り、ドアを開けると見知らぬ女性が立っていました。夫の職場の後輩だと言います。少し興奮した様子で、開口一番こう言ったのです。
「私は(夫)さんとお付き合いをしています。今おなかに子どもがいて、妊娠3カ月になります。あなたはお子さん、いないですよね? (夫)さん、子どもを欲しがっていました。離婚して出てってくれますか?」
一瞬、頭が真っ白になりました。けれど次の瞬間、妙に冷静な自分がいました。
「え……あぁ、そういうこと。浮気してたんだ……。わかりました、すぐ荷物まとめますね」
彼女はきょとんとした表情を浮かべ、「え? いいの?」とつぶやいていました。
でも、私にはもう迷いはありませんでした。もともと義母の存在に疲れ切っていましたし、夫への愛情もとっくに冷めていました。これがいい機会だと思うことにしました。
離婚はあっけなく成立しました。夫の浮気が原因だったので、慰謝料もきちんと支払われました。当時は専業主婦だったので、お金の心配はありましたが、それよりもあの憂うつな日々から解放されたんだという解放感のほうがずっと大きかったです。
数カ月後
数カ月後、風の噂で聞いたところによると、夫は浮気相手の女性と再婚。しかし、あの女性は義母の嫁いびりに耐え切れず、家を出たそう。元夫は会社で浮気・離婚・さらに再婚相手まですぐに家出した話が広まり、『ヤバイ人』認定されているのだそう。
私はというと、離婚後に以前勤めていた職場へ復職し、仕事と自分の時間を取り戻しました。休日は好きなカフェで読書をしたり、友人と旅行に行ったり。誰にも気を使わず、自分らしく過ごせる日々が心地よくてたまりません。これからは、自分を大切にして前を向いて生きていこうと思います。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。