やさしかった夫が…
とある日のこと。仕事を終え、私は「少し疲れたなあ」と寝室で横になっていました。すると夫から電話があり、「雨が降ってきた。すぐに車で駅まで迎えに来い!」と言われたのです。
私が「ごめん、今日は疲れていて」と拒否すると、「稼いでいるからって俺を蔑ろにするな」「妊婦だからって甘えるな」と怒ってしまい……。その後、夫は深夜に帰宅。雨宿りのために入った居酒屋で、お酒を浴びるように飲んでいたとのこと。
もう、怒りを通り越してため息しか出ませんでした。私が稼ぐようになる前までは、とてもやさしい人だったのに……。
その後も夫は、少しのことですぐに怒り、仕事帰りに遊び歩くようになりました。子どものための貯金も無断でくずすようになり、私は我慢の限界に。そんな中、決定的な事件が起こりました。
夫から不倫を疑われ!?
ある朝、私は突然、夫に強い口調で問い詰められました。
「お前、昨日の昼間、男と外を歩いていたよな? おなかの中の子どもも、俺の子じゃないんだろ?」
この暴言はさすがに聞き流せませんでした。私は、買い物中に病院の先生にばったり会っただけだと釈明しました。
「それは産婦人科の先生よ! ばったり出くわして、あいさつをしただけ」
しかし、一向に信じない夫。
「俺に隠れて不倫して、そいつの子を俺に育てさせようって魂胆だな。なんて女だ」
「ひどい! 人の話も聞かずに妄想して……。この子はあなたの子なのに!」
すると突然、夫はニヤリ。口角を持ち上げ、不気味に笑い出したのです。
「子どもには父親が必要だよな? 離婚されたくなかったら、俺に立てつくな! 本当の父親からは、慰謝料と養育費をふんだくってやる!」
あることに気づいた私
私は「こんな人間が子どもの父親になるなんて、恐ろしすぎる!」と、恐怖を感じました。離婚届を書いて黙って家を出て行こうかと思ったのですが、義両親に相談しようとスマホを操作したとき、私はあることに気がついたのでした。
翌日、もろもろの準備を済ませた私が待つ家に、夫はのこのこ帰宅。玄関チェーンをがっちりかけて、私は扉のすき間から宣言しました。
「あなたは出て行って。この家に入るな!」
「何だと!? お前はどうせ俺とは別れられないくせに……」
私は黙ってスマホを取り出し、夫があの日私を罵倒しまくった音源を流しました。実は、夫と言い合いになった途中、急いで私は録音アプリを起動させたのです。
「この音声を義両親に送ったら、お義父さんはカンカンに怒っていたわ。もちろん離婚も承諾してくれたから。それに、この家の名義はお義父さんでしょ? 息子が迷惑をかけたおわびに、家財はすべて私とおなかの子に差し上げますって」
さらに、ちょうどのタイミングで義両親がわが家に到着。義両親の怒った様子に、夫はブルブルと震えていました。
無事に離婚が成立
義両親は私に平謝りで、「こ、これは誤解なんだ」と喚く夫の首根っこをつかみ、実家へ引きずっていきました。
その後、夫とは無事に離婚が成立。もちろん、生まれた子どもを認知し、養育費を支払うという条件つき。
そして、私は娘を出産。現在は、義父からもらった一軒家で元気にシングルマザーをしています! 夫とは絶縁したものの、義両親とは交流を継続。ちょくちょく育児や家事を手伝いに来てくれるので、とても助かっています。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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