おむつも替えた、授乳もしておなかもいっぱいなはずなのに寝てくれない……。まとまって睡眠をとれずに毎日を過ごしていれば、イライラしてしまうのも仕方のないことです。とはいえ、できるだけイライラしないで過ごしたいですよね。そんなときに少しラクになれる思考法をお伝えします。
イライラしている原因を突き止める
イライラの原因も人それぞれです。
ただひたすら寝たいのに寝られないことにイライラしてしまう人もいれば、赤ちゃんに当たってしまっている自分が嫌でイライラしてしまう人もいます。
まずは、イライラしてしまっているとき、自分が何にイライラしているのかを考えてみてください。
認知と行動は選択できる
心理学の考え方のひとつに、「自然に発生する感情や身体反応をコントロールするのは難しいが、認知と行動については選択できる」というものがあります。つまり、イライラしてしまうのをコントロールすることは難しいのですが、その後の認知と行動は自分自身で選ぶことができるというものです。
例えば、イライラしてしまったあと、イライラした感情をそのままに赤ちゃんのお世話や家事をすることもできますが、なぜ今イライラしたのかを思い返して、「最近の寝不足が原因かな?」「大好きなスイーツを今日は食べてないからかも!」など、異なる考えを見つけることもできます。
行動もまた、そのままイライラして物にあたることもできれば、物にあたるのをストップするということもできるわけです。
気持ちを少しラクにするために
緊張をやわらげるために呼吸法はおすすめです。イライラしてしまったら、以前お伝えした記事【イライラしてしまったときに!心を落ち着かせる「呼吸法」】を参考に、まず呼吸法を試してみてください。自身で考える余裕があれば、対処できる方法を考えてみましょう。
例えば、じっくり1日寝たいのであれば、産後ケアセンターや一時保育の利用、ご両親に赤ちゃんのお世話を頼むことができないかなど、現在まだおこなっていないことを検討してみましょう。赤ちゃんにあたってしまい自己嫌悪に陥っているのであれば、自分がイライラしてしまう過程を書き出し、今の状態を総合的に理解してみるのもおすすめです。
具体的には、
・イライラしたときの状況(赤ちゃんが泣いたなど)
・自分の認知(どうしてうまくいかないんだろうと思うなど)
・そこから起こる自分の気分(イライラしてしまうなど)
・身体反応(胃のあたりがどんと重くなる)
・そこから自分がおこなっている行動(抱っこして泣き止むのを待つ)
を書き出します。
ここで、自分の認知は変えられないのか、行動を変えられないかについて客観的に考えてみます。「今」の問題に焦点を当てて、自分の認知と行動を変えることができないかを検討してみるのです。認知と行動が変われば、自ずと状況も変わるはずです。大事になのは、焦らず「今」の問題に焦点を当てて、今の状況を好転させること。一気に状況を変えようとすると無理を生じさせる場合があります。少しずつ状況を改善し、イライラを少なくしていきましょう。
心理学全般に言えることですが、対処法には向き、不向きがあります。試してみたものの、しっくりこない、さらにイライラが募ってしまう、ということがあれば、即ストップしてください。