最初はやさしかった義母でしたが、徐々に嫌みのような発言が増えていき、同居を始めて1カ月が経つころには、嫁いびりが始まりました。
義母は、何かと母子家庭で育った私を侮辱してくるのです。
「あなたみたいな片親育ちが立派な家に嫁げたことは名誉なこと、黙って尽くしなさい」と言い、家事全般から、自分の面倒まで押しつけてきます。義父も夫も、私がどれだけ理不尽なことを言われようと、見て見ぬふりです。
ときどき、私は母に連絡するのですが、嫁いびりの件は伏せています。「いつでも味方だからね!」と、やさしい声をかけてくれる母。私はそんな母を心配させたくないので、もう少し1人で頑張ってみようと思っていました。
突然の外出禁止命令…
何から何まで私にやらせる義母。今日は離れの掃除をさせられて、夕飯のための買い物に出かけるのが遅れてしまいました。
掃除を終え、出かける準備をしていると「ようやく掃除が終わったの? そんなにのんびりやっていて、うちの嫁が務まると思っているの?」と、義母に文句を言われました。そして2言目には、「そんなんだから、息子に愛想を尽かされるのよ」と、いつもの決まり文句です。
それから1週間後、私は義母から突然、外出禁止を言い渡されました。買い物すら自由に出かけられず、友人と会うことももちろん禁止。私は母屋から外に出ることを許されず、家の中の家事、義父母の世話に集中しろと……。
「お母さまに話したりしないでよ?」
人に言えないことをしていることは自覚しているようで、くぎを刺してきた義母。親を心配させたくない私の気持ちを、逆手に取られ、イラっとしました。
外出を禁止され、1カ月――。
義母の監視は日に日に厳しくなり、庭に出ることすらも禁止され、軟禁状態。
私は耐えに耐えましたが、とうとう限界を迎えました。ある夜、こっそり母に電話をかけたのです。「離婚するかも……」思い切って告白すると、母は私の声のトーンから察してくれたのか、やさしく相槌を打ちながら話を聞いてくれました。
「今幸せではないのなら、すぐにでも別れたほうがいいわ。自分の心を大切にしなさい。私はあなたの味方よ。いつでも帰ってきていいのよ?」と母に言われ、思わず泣いてしまいました。
私の今は最悪で、心も疲弊しています。義母との折り合いが悪いだけでなく、同居生活が始まってすぐ、夫は私に興味を示さなくなりました。最初から私は義父母のための家政婦要員だったのかも……と感じます。
結婚するまでは、私を愛してくれているように感じていましたが、都合がよかっただけで、夫は初めから私のことなんて何とも思っていなかったのかもしれません。
隠された衝撃の真実
突然「外出禁止」と言われ、おかしいとは思っていました。なんでも私にやらせる義母が、この1カ月間、買い物に行ってくれていたのですから……。
今から3日ほど前のことです。義母が買い物に出ていたすきに、庭へ出て外の空気を感じていたとき、私が掃除してきれいにした離れに、見知らぬ女性が「ただいまー」と言いながら上がっていくのを見たのです。
そして、窓からその女性を迎え入れる夫の姿も。このとき、母屋から外に出ることを許されなかった理由に気づいたのです。私は、義母から夫は海外に長期出張に出ていると聞かされ、仕事の邪魔になるから連絡もするなと言われていました。
しかし、実際には夫と不倫相手のために離れを掃除させられ、義父母の家政婦として母屋に軟禁されていたのです。
「逃げてきなさい」母にそう言われ、私は母と電話で話した翌日の早朝、義母が起きる前に、必要最低限の荷物だけを持ち、義実家を出しました。
「外出禁止のはずでしょ?」
「どこに行ったの!?」
数時間後、焦り狂った様子の義母から電話がかかってきました。
「保護しました」
母が「貸しなさい」と言って、私のスマホを奪い、義母からの電話に出たのです。
「は?」
義母は、母が電話に出てますます焦った様子。しかし、母から責められると、私へのひどい仕打ちは知らぬ存ぜぬと落ち着いて返してきました。離婚させると言う母に、『立派な家の嫁』という地位を捨ててもいいのかと脅してくる始末。
それを聞いて、母は大笑いしたあと、「話になりませんね。娘はもう二度とそちらに帰りませんので」と告げ、電話を切りました。
その後すぐ、私は弁護士を通じて離婚届を送りましたが、まったく返送されてきませんでした。それどころか、「私が息子を説得してあげるから、また仲良く暮らしましょう?」と、義母からは復縁を求める連絡がたびたび……。
戻れば、また家政婦扱いされるに違いありません。不倫していた夫のことも、それをかくまっていた義母のことも、何もかもが許せません。
義母と夫、不倫相手の末路
夫からは何の連絡も来ないのに、義母が復縁を求めてくるのも、おかしな話です。なぜなのかと聞くと、義母は「離れに息子たちが住んでいるのは今だけなのよ」と言います。なんと夫の不倫相手の女性も既婚者で、彼女の旦那さんは現在、単身赴任中。期間限定の同棲だと言うのです。もはや何からつっこめばいいかもわからず、あきれました。理解も納得もできません。
後日、私は母と弁護士と一緒に、夫と不倫相手が住む義実家の離れに向かいました。直接、夫に離婚届を突きつけ、その場でサインさせたのです。私たちが来ていることに気づいた義母が「ちょっと! 何してるのよ! 離婚はさせないわよ!」と離れに乗り込んできましたが、母に怒られ、弁護士に諭され、最後はトボトボと母屋に帰っていきました。
そうして、ようやく離婚が成立し、義家族から解放された私。結局、元夫たちの不倫は相手の旦那さんにもバレて、2人は破局。不倫相手夫婦も離婚。期間限定の同棲不倫の噂はご近所や、会社にも広がり、今では後ろ指を差される生活を送っているのだとか。
一方、私は母と2人で仲良く幸せな日々を過ごしています。
◇ ◇ ◇
「外出禁止」という軟禁状態。その理由が夫の不倫を隠すためだったとは、恐ろしい限りです。どれほど心細く、つらい日々だったことでしょう。お母様と2人、これからは心から笑い合える穏やかな日々が続くことを願っています。
【取材時期:2025年10月】
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。