遊園地でのまさかの再会
ある休日、姉に「急に夫がこられなくなってしまったから……」と誘われ、姉の子どもたちと一緒に遊園地へ出かけました。久しぶりに会う双子の姪たちは元気いっぱいで、僕は楽しい時間を過ごしていました。
姉が仕事の電話で少し離れ、子どもたちと話していたとき、背後から聞き覚えのある笑い声が。振り向くと、そこにいたのは元カノでした。元カノの隣には、今の彼氏でなのだろう男性の姿も。
彼女とは別れて1年近く経ちます。まさかこんなところで久しぶりの再会になるとは思いませんでした。
元カノと男性は、「こんなところで再会するなんてw」「ごめんw 今家族サービス中?」「でも奥さんがいないね」「捨てられたんじゃない?w」と、僕の目の前で笑いながら言います。
もともと高飛車な性格だった元カノ。彼女とは性格の不一致で別れたのですが、僕から別れを告げたということもあって、性格的にいろいろと根に持っていたのかもしれません。ここぞと言わんばかりに僕を蔑むような発言をしてきました。
言葉の数々にはカチンとくるものもありました。けれど、ここで言い返しても姪たちの前。ぐっとこらえ、笑顔を作って冷静に対応していました。
姉の登場で空気一変
そのとき、うしろから肩を軽く叩かれました。振り向くと、電話を終えた姉が戻ってきていたのです。
姉はにっこりと笑い、視線を元カノと男性に移して「いつも弟がお世話になっております」とひと言。ちなみに、元カノには姉を紹介していなかったので、このときが初対面でした。
元カノは「お姉さん?」と怪訝な顔をしていましたが、隣にいた男性は、姉を見て顔面蒼白に。
その理由はすぐにわかりました。男性は慌てて「こ、こちらは大切なお取引先の方で……」と元カノに伝えていました。なんと、元カノの隣にいた男性は、姉と仕事で関わりがある方だったのです。
姉が涼しい表情のまま、「楽しくおしゃべりをしていたみたいですが?」と言うと、男性は完全にうつむいてしまいました。姉は、僕が彼女たちから中傷されているところを見ていて、助けに入ってくれたようでした。
周囲の空気が一瞬で張りつめ、元カノの顔からは笑みが消えました。
姉の言葉に救われた日
そして姉は最後に静かにひと言。
「人を見下す前に、自分の立ち居振る舞いを見直したらどうでしょうか?」と。
その言葉に、元カノと男性は顔を真っ赤にして、足早に去っていきました。
姉は子どもたちの手を引きながら、「世の中には礼儀のない人がいるんだね」と苦笑していました。僕はというと、姉に助けられた感謝と、心の奥から湧き上がる爽快感で、思わず笑ってしまいました。
帰りの車の中、姉と子どもたちの笑い声に包まれながら、元カノとはあのとき別れて正解だった……と改めて噛みしめていました。
誰かを見下して笑うより、支え合って笑い合える関係のほうがずっと幸せだ――そう気づかせてくれた姉の言葉に、静かに感謝しましたし、僕も姉のように強い人になりたいと思った出来事でした。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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