夫の準備した「ハンバーグ」が危険…これって食べちゃダメですよね?

体験者:Aさん(27歳)
休日出勤から帰ると、夫がうれしそうに「夕飯、ラクできるようにハンバーグを買っておいたよ〜」と準備してくれました。
お皿には、温められた真空パックのハンバーグ。これ、コンビニで売ってるやつですよね!便利でおいしいやつ。
「わ〜ありがとう!こんなの買ってきてくれたんだね。美味しそう」
お礼を言いながらキッチンを見渡すと、目を疑う光景が!!
なんと、棚の上に、同じシリーズの真空パックが何個も積まれていました。
……ん? これ全部ここに常温で置いてたの?じゃあ、今出してくれたハンバーグも……?確かこれって「要冷蔵」って書いてあった気がする。
なんとなく、嫌な予感がして、「ごめん、今日は残り物から食べるね」とだけ伝えました。
真空パック、常温でも大丈夫なんでしたっけ……??
常温保存した真空パックのハンバーグ、食べたらやばい?管理栄養士さんに聞いてみた!
「要冷蔵」と書かれている真空パック食品は、もし常温保存してしまったら食べてはいけないのでしょうか?
管理栄養士でライターの安達春香さんの見解を伺いました。
結論:食べたら危険です!真空パック食品の落とし穴

ボツリヌス食中毒の原因となるのが、パック入りのお惣菜や自家製のビン詰め、缶詰といった酸素が少ない食品。
真空パックは、食品の鮮度を保つために酸素を抜いているだけで、完全に無菌なわけではありません。
ボツリヌス菌のように酸素がない環境を好む菌にとっては、むしろ増えやすい状況になってしまうことも。
過去には真空パックの辛子れんこんやハヤシライスの具、ビン詰めのオリーブが原因で食中毒が発生し、死亡事故につながったケースもありました。
だからこそ、冷蔵保存が必要な商品は、決められた温度をきちんと守ることが大切です。
知らないと怖い!ボツリヌス食中毒って何?

ボツリヌス菌は、私たちの身の回りにある野菜や果物、肉、魚など、いろいろな食品についています。
この菌の怖いところは、酸素が少ない場所でどんどん増えてしまうこと。
そして、高温や低温など厳しい環境にさらされると「芽胞(がほう)」というバリアのようなものを作って、しぶとく生き延びるんです。
でも実は、ボツリヌス菌そのものよりも、菌が作り出す「毒素」の方が問題。
「最強の自然毒素」と呼ばれるほど強力で、汚染された食品を食べると8~36時間以内に吐き気や視力障害、言葉がうまく話せないなどの神経症状が現れます。
重症化すると全身がまひし、呼吸困難になって人工呼吸器が必要になることも。治療が遅れると命にかかわるケースもあるので、しっかり予防しましょう。
レトルトと真空パックって何が違うの?

「酸素が少ない食品がダメなのに、なんでレトルトは大丈夫なの?」と気になりませんか?どちらも袋入りで長持ちする食品ですが、実は作り方に大きな違いがあります。
レトルト食品はパッケージに食品を入れたあと、高温高圧でしっかり加熱殺菌されるので、ボツリヌス菌などの危険な菌も完全に死滅します。
一方で真空パック食品は、必ずしも加熱殺菌されているわけではありません。
万が一、菌が生き残っている状態で常温で保存すると、増殖して毒素を作り出してしまうんです。
真空パック食品は便利だけど、保存方法には要注意!
手軽に食べられるのが嬉しい真空パック食品ですが、実はその裏には意外な危険が潜んでいました。
「要冷蔵」とされているのには明確な理由があり、甘く見てはいけないのですね……。
購入した商品は必ずラベルをチェックして、決められた方法で保存するように気をつけましょう!
※一部AI生成画像を使用しています。
※本記事は、編集部メンバーや知人が体験した実話です。編集部がヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。