おなかがどんどん大きくなる妊娠後期。ママの体は、赤ちゃんにたくさんの血液を与えられるようにするために、体内の水分量そのものが増えます。
また、子宮も大きくなってくると、下半身が圧迫されて血流が滞るため、以前よりも手足がむくんだと感じることがあるかもしれません。そんなむくみを防ぐためには、どんな食事や健康管理をすればいいのでしょうか?
まずは塩分を控えること!
むくみとは、体の皮下組織に水分がたまってふくらんだ状態です。とくに妊娠中は、体の水分量そのものが増加します。また、ホルモンの影響もあり、毛細血管から水分が染み出しやすくなるため、むくみやすくなります。
むくみの原因のひとつとして考えられるのは、塩分の摂り過ぎです。とくに妊娠後期は、塩分を控えた食事を心がけることが大切!
調味料を減塩タイプのものにしたり、だしでうまみをアップさせたり、酢やレモンなどの酸味をうまく使いながら、塩分を無理なく減らしましょう。
カリウムが多い食事を摂ること!
カリウムには、体の中にある余分な塩分(ナトリウム)を、尿と一緒に体外に排出するはたらきがあります。
ほうれん草やアボカドなどの野菜、また里芋などの芋類、バナナやキウイなどの果物にも含まれています。カリウムが含まれている野菜などを主菜や副菜にしっかり摂ることで、むくみを防止しましょう。
体を冷やしすぎないようにすること!
体が冷えることで血管そのものが収縮すると、血液の流れも悪くなります。とくに夏は、冷房のきいた部屋に長時間いることで、体を冷やしすぎないようにしたいですね。
また、夕方になると手足のむくみがひどくなるときは、手首や足首をこまめに動かして、血液のめぐりをよくしましょう。さらに夜は、ゆったりとお風呂に浸かりながら手足をマッサージすると症状も緩和します。
むくみを予防することは、妊娠高血圧症候群を予防することにもつながります。塩分を控えめにした食事で、じょうずにコントロールすることが大切です。ただし、運動やマッサージをしても足が腫れる症状が続くときは、早めに医師に相談しましょうね。
著者:管理栄養士 富田チヤコ
管理栄養士で一男一女の母。大学卒業後、専業主婦時代に離乳食作りから食の重要性に気付き、管理栄養士・フードコーディネーター・消費生活コンサルタントの資格を取得。書籍や女性誌の栄養監修など、主に健康と食のジャンルを中心にフードライターとして活動中。
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