赤ちゃんもいびきをする?いびきの原因は?注意しなければいけないこととは?

赤ちゃんいびきイメージ

 

いびきは大人がするものというイメージを持っている方もいるのではないでしょうか。実は、赤ちゃんでもいびきをすることがあります。基本的に、いびきをしたからといってすぐに受診する必要はありませんが、毎日のように続く場合は、一度診察を受けたほうが良いかもしれません。ここでは、赤ちゃんのいびきの原因や注意点などをご紹介します。

 

 

一般的にいびきが出る原因

いびきは、狭くなった気道の壁に空気が当たったり振動したりすることで起こります。また、いびきとは寝ているときに起こるものを指し、腫瘍によって気道が狭くなり、起きているときの呼吸音の異常はいびきとは呼びません。

 

鼻や喉などの上気道は筋肉で支えられ、空気の通り道が保たれていますが、睡眠中は全身の筋肉がゆるむため、いびきをかきやすくなります。また、舌や軟口蓋(なんこうがい:口の上の部分のうち、後方の柔らかい部分)も落ち込むため、余計に狭くなるのです。

 

 

赤ちゃんもいびきをするのか?

赤ちゃんもいびきをすることがありますが、子どもの場合は何らかの病気が原因となっているケースがあるので、いびきが続く場合はクリニックを受診しましょう。その際、いびきの様子をスマホ等で撮影していくと診察に役立ちます。

 

 

赤ちゃんのいびきの原因

赤ちゃんのいびきは、「何らかの理由で気道が狭くなっている」という大人のいびきと原因は同じです。大人の場合は肥満が原因となるケースがありますが、赤ちゃんの場合はほとんどが風邪や鼻くそによるもので、特に心配はいりません。症状が強い場合は喉頭軟化症(こうとうなんかしょう)や舌根沈下(ぜっこんちんか)、小下顎症(しょうかがくしょう)等が原因として考えられ病院で精査が必要になります。

 

アデノイド肥大や扁桃肥大などが原因となることも多いですが、2~5歳ごろがピークで、小学校高学年になるとほとんど軽快します。また、筋緊張低下によって喉が狭くなりやすい、顎が小さいなどの理由で起こることもあります。

 

 

いびきによる赤ちゃんへの影響

いびきをしているということは、スムーズに呼吸ができていないということです。睡眠に支障を来すことによって、1日中ぼーっとしていたり、眠くて不機嫌になったりすることがあります。また、熟睡できなくなることで、成長ホルモンの働きに支障を来す可能性があります。

 

睡眠中に脳の下垂体から分泌される成長ホルモンは、骨の両端にある軟骨組織に働きかけることで骨を伸ばす役割を果たしています。さらに、皮膚や髪、爪、筋肉など様々な組織の材料であるタンパク質の合成を促す働きもあるため、子どもの成長に関わりが深いといえるのです。

 

眠りには、深い眠り(ノンレム睡眠)と浅い眠り(レム睡眠)があり、このうちノンレム睡眠のときに成長ホルモンが多く分泌されます。そのため、良質な睡眠をとれていない状態では、成長ホルモンの分泌が低下してしまう恐れがあるのです。

 

 

いびきにより疑われる病気

赤ちゃんがいびきをかく場合には、次のような病気が疑われます。

 

・アデノイド肥大
アデノイドとは、鼻から喉へと移行する部分にあるリンパ組織の塊のことです。アデノイドは2~5歳をピークに大きくなり、その後は次第に小さくなっていきます。アデノイドが大きいことで鼻の通り道が狭くなるため、いびきが起こるようになるのです。

 

・扁桃肥大(へんとうひだい)
扁桃とは、口蓋垂(のどちんこ)の両側にあるものです。アデノイドと同じく、大きくなることで空気の通り道が狭くなり、いびきを引き起こします。

 

・アレルギー性鼻炎
アレルギー性鼻炎は、花粉やハウスダストなどが原因となって起こる鼻炎です。鼻づまりによっていびきが引き起こされます。アレルギー性鼻炎の原因となる物質をアレルゲンといい、まずはアレルゲンが何かを突き止めることが先決です。

 

これらの疾患は緊急性がありませんが、いびきによって熟睡できなくなることは赤ちゃんにとってよいことではないので、早めにクリニックを受診したほうがよいでしょう。

 

 

いびきの治療法

いびきの原因を取り除くことで、いびきを抑えられる可能性があります。原因ごとの治療法は次のとおりです。

 

・アデノイド肥大
風邪などによってアデノイドが腫れている場合は、炎症を抑える薬や点鼻薬などを使用します。しかし、そういった理由がなくアデノイドが大きくなっている場合は、基本的に経過観察をします。ただし、睡眠障害や慢性副鼻腔炎(まんせいふくびくうえん)、鳩胸(はとむね:前胸部が突出する状態)などの合併症が起きている場合は、アデノイドを切除する治療を検討します。

 

・扁桃肥大
アデノイド肥大と同じく、睡眠障害や飲み込みの障害などの程度に応じて治療をおこなうかどうかを検討します。治療では、扁桃を切除する手術をおこないます。

 

・アレルギー性鼻炎
原因となる花粉などのアレルギー源を避けることが大切です。しかし、花粉を完全に避けることは難しいため、抗アレルギー剤やステロイド剤などによる治療をおこないます。治療をやめると、再び鼻炎の症状が現れるため、長年にわたって治療を続けることになります。

 

赤ちゃんは、基本的に鼻から呼吸をしているので、少し肉付きがよくなってくると、風邪でなくてもいびきをかくことがあります。そのため、いびきをしたからといって慌ててクリニックに行く必要はありません。ほかにも症状がないかどうか、注意して観察するようにしましょう。

 

 

まとめ

赤ちゃんは、大人と同じように気道が狭くなることでいびきをします。風邪やアデノイド肥大や扁桃肥大、アレルギー性鼻炎などが原因となることが多く、これらを治療することでいびきは改善するでしょう。いびきが長く続く、ほかにも症状がある場合は、一度クリニックを受診して、原因を調べてもらってくださいね。

 

 

 

 

◆いびきに関連するQ&A

監修者

医師 松井 潔 先生

小児科 | 神奈川県立こども医療センター総合診療科部長


愛媛大学医学部卒業。神奈川県立こども医療センタージュニアレジデント、国立精神・神経センター小児神経科レジデント、神奈川県立こども医療センター周産期医療部・新生児科等を経て現在、同総合診療科部長。小児科専門医、小児神経専門医、新生児専門医。


経歴

1986年 愛媛大学医学部卒業

1986-1988年 神奈川県立こども医療センタージュニアレジデント

1988-1990年 同神経内科非常勤

1990-1992年 国立精神・神経センター小児神経科レジデント

1992-2005年 神奈川県立こども医療センター新生児科 医長

2005年− 同総合診療科 部長

 

■専門領域

小児科

小児神経

新生児

 

■所属学会・委員等

日本小児科学会

日本小児神経学会

日本周産期新生児医学会

日本てんかん学


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