【医師監修】切迫早産とは?原因、出産への影響と予防方法について

この記事の監修者

医師太田 篤之 先生
産婦人科 | おおたレディースクリニック院長

順天堂大学卒後、派遣病院勤務を経て、平成22年より順天堂静岡病院周産期センター准教授就任。退職後、平成24年8月より祖父の代から続いている「おおたレディースクリニック」院長に就任し現在に至る。

切迫早産のイメージ

 

早産になる一歩手前の状態を切迫早産と言います。今回は、切迫早産ついてくわしくお話ししていきたいと思います。

 

 

切迫早産とは?

切迫早産とは、妊娠22週0日以降から妊娠36週6日までに早産の兆候があり、早産となる危険性が高い状態を言います。


切迫早産の症状には

 

1.規則的なおなかの張り
2.子宮口が開く
3.子宮頸管が短くなっている
4.少量の性器出血

5.破水

 

などがあります。

 

妊婦さん本人には、はっきりとした自覚症状がなくても、おなかが張っていたり子宮頸管が短くなっていることもあります。

 

 

切迫早産の原因は?

切迫早産は、以下のようなさまざまな原因によって起こります。

 

・前期破水

・感染(絨毛膜羊膜炎/じゅうもうまくようまくえん)

・子宮頸管無力症

・多胎妊娠

・羊水過多症

・前置胎盤

・円錐切除術後       など

 

そのほか、母体のストレスや喫煙、やせなども切迫早産の要因となりうるとされています。

 

 

切迫早産になった場合の治療は?

切迫早産と診断された場合、破水の有無、妊娠週数、おなかの張りの状態、赤ちゃんの状態、感染の有無、子宮頸管の状態などの所見を総合的にみて治療方針が決められます。

 

切迫早産では自宅や入院での安静が必要になります。自宅安静の場合は、家事や外出、仕事の制限が必要になることがあります。入院をする場合は、妊娠37週直前まで必要なこともあり、院内での行動範囲やトイレやシャワーなどの生活動作を制限されることがあります。

 

おなかの張りに対しては、内服や点滴でおなかの張りを抑える薬を使います。点滴でおなかの張りを抑える薬を投与する場合、24時間持続点滴でおこないます。前期破水や絨毛膜羊膜炎などの場合は、妊娠中に使うことが可能な抗生物質も使います。

 

小規模のクリニックや産院で、妊娠週数の早い時期の切迫早産を管理できない場合や早産する危険性が高い場合は、万が一に備えてNICU(新生児集中治療室)が併設された周産期センターなどへ母体搬送されることがあります。それぞれの病院や地域の連携体制によって異なりますが、早産の時期を乗り越えて、無事に妊娠37週以降に出産できるようであれば、元のクリニックや産院へ戻って出産可能なこともあります。

 

出産方法は、妊娠週数や母子の状況から経腟分娩と帝王切開術のどちらが母子にとって最適かを医師が判断します。基本的には、切迫早産の症状をおさえて、なるべく長く妊娠していられるように治療管理します。無事に妊娠37週を迎えられたら、通常の管理に戻しますが、おなかの張りなどの症状を抑えられない場合は、医師が母子の状況から出産のタイミングを決めていきます。

 

 

切迫早産と診断されたら? 赤ちゃんはどうなる?

在胎週数が浅く、小さく生まれた赤ちゃんほど、母体外生活をしていくための体の機能が未熟なため、呼吸障害や感染症、高ビリルビン血症など、さまざまなリスクが起こる可能性が高くなります。そのため、新生児集中治療室や専門機関での厳重な管理が必要となるケースがあります。

 

 

切迫早産は予防できる?

早産や円錐切除術、頚管無力症の既往がある場合、妊娠がわかった時点で医師に伝えるようにしましょう。喫煙習慣のある人は禁煙をするなど、生活習慣の改善も大切です。

妊婦健診をきちんと受けること、医師や助産師の話を守って妊娠生活を過ごしましょう。

 

 

まとめ

切迫早産と診断された週数が早ければ早いほど、治療や行動の制限が長く続く可能性があるため、妊婦さん本人にとっては自分の思い描いていた妊娠生活とは異なる日々を過ごすことになるかもしれません。上にお子様がいる方や仕事をしている方などは、安静に過ごすことがなかなか難しいこともありますが、家族のサポートを受けたり、工夫しながらおなかの中の赤ちゃんを守りましょう。

 

切迫早産の体験談

一人目は妊娠6週から出血が続き、切迫流・早産で妊娠37週まで薬を飲んで実家で絶対安静寝たきり生活でした。つわりもひどくて妊娠後期になっても点滴をしてもらっていました。妊娠初期から絶対安静だったのに、結局出産予定日を4日過ぎて生まれました。

 

二人目は初期に少し出血はあったものの、妊娠悪阻以外はいたって順調に妊娠後期を迎えました。妊娠9カ月に入り里帰り先の病院へ行くと、赤ちゃんの頭が内診で触れるくらいまで下がっていて、「子宮口も指1本分開いている。安静に!」と言われました。

 

しかし、上の子が大丈夫だったし……と安易に考えてしまい、今まで通り子どものごはんやお風呂をしていたら、妊娠34週の健診で「今日明日にも生まれてしまうよ!」と。泣く泣く子どもを夫に連れて帰ってもらい、ようやく寝たきり生活開始……。結局妊娠36週0日で早産となってしまいました。

 

三人目は今、妊娠31週ですが、妊娠28週までは順調だったのに妊娠30週には子宮口1cmで安静、妊娠31週で子宮口1.5cmで絶対安静……。今回は見た目にもおなかが下がっているし、座るとおなかが張って自分でも進んでいるのがわかるくらいで毎日ビクビク過ごしています。次の健診まで持つ事を目標に……。NICUは避けたいけど入院も避けたいなぁ……ワガママ願望な私です。

 

休みの日は夫が子どもを見に来てくれて、夫が休めない日は母が仕事休んでくれたり子どもをお風呂に入れてくれたり……。まだ続くつわりと安静で、私も闘っているとは言え毎回妊娠中は周りに迷惑をかけてしまって気が滅入ります。

きゃね さん

 

1人目は順調な妊娠生活で妊娠39週で出産。 2人目もそうなるだろうと当たり前に考えて仕事も普通にしていましたが、妊娠16週過ぎた辺りから何をしていても生理痛のような筋肉痛のような不快な下腹部痛を感じるように。子宮が大きくなるのに靭帯が痛むこともあるとネットで見て、出血もないしそれかなぁと思い、普通に過ごしていました。

 

妊娠18週の健診時、それとなくおなかが痛むことを先生に伝えると、即内診、NST。結果、頚管長が3.4cm(普通は4cmはある)と、この週数にしたら異常な回数のおなかの張りがわかり、切迫流産で自宅安静とウテメリン6錠服用の指示が出ました。

 

その日から仕事も休み、上の子もいるので実家のお世話になっていましたが、段々頚管長が短縮、張りもウテメリン8錠飲んでも抑まらず、妊娠31〜36週過ぎまで切迫早産で入院し、24時間点滴になりました。退院後は妊娠37週までウテメリンを飲み、自宅安静の指示で、妊娠37週2日に出産となりました。

 

今、3人目妊娠中ですが、妊娠判明からまた不快な下腹部痛があり、早く行っても小さ過ぎてわからないだろうから、と先送りしていた産婦人科受診を早めて病院へ。

 

診察の結果、胎嚢確認はできたものの、絨毛膜下血腫で切迫流産と診断。出血が多くなると流産してしまうと言われ、またもや仕事禁止になり、ズファラジンを処方され自宅安静指示。

 

妊娠20週ごろから頚管長も短縮し始めたけど血腫もなくなり、先生から許可されたので一旦仕事復帰したものの、すぐに頚管長が2~2.5cm台まで短縮。張りも頻繁になり、妊娠26週からまた自宅安静、妊娠29週には頚管長1.8cmと3~5分間隔のおなかの張りが始まったため、切迫早産で入院となりました。

 

現在、妊娠31週を過ぎましたが、おなかの張りもなかなか落ち着かず、頚管長も1.7~2cmの間をウロウロ。退院までまだかかりそうです……。

cowboyママ さん

 

 

 

◆切迫早産に関連するQ&A

 

 

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