兄を好きすぎる妹。これって異常では!?
結婚後、私は夫が住んでいた家に引っ越しました。
ある日、一度も会ったことのなかった義妹が、家に遊びに来ることに。私は義妹にようやく会えるとあり、到着を心待ちにしていました。
「はじめまして! 私が妻の◯◯で……」
「お兄ちゃん、会いたかった〜♡」
玄関に現れた義妹は、私のあいさつをスルーして夫に抱きつきます。
夫もまんざらではない様子。2人はリビングに移動し、私にはわからない話を続けます。
兄妹仲が良いのは素敵なことだけど、あいさつもないなんて! 悶々とする私を察したのが、ようやく義妹は私に向かって口を開きます。
「私からお兄ちゃんを奪うなんて最低ね!」
意味がわからずポカンとする私を見て、夫が続けます。
「妹のやつ、俺が結婚するのがつらかったんだよ」
「私、すごくショックだったんだから! 結婚式も仮病使って欠席して正解だったわ!」
なんと、結婚式は仮病を使って欠席したのでした。
兄を独占されるのは嫌、一緒に住んでいるのも嫌だと言い、義妹は私に敵対心むき出しです。
妹は家族。嫁は他人!?
それからというもの、義妹は毎日、私たちの家に入り浸るようになりました。
義妹は以前から夫の家の合鍵を持っていたようで、インターホンも鳴らさず、勝手に入ってくるのです。
仕事から帰ってきた夫にベッタリの義妹。深夜近くになってようやく帰っていく毎日に、私はぐったり……。
ついには夫婦の買い物デートについてきた挙句、2人きりになりたがり私を置き去りに! 夫婦の時間なんて、あってないようなものです。
さらに、追い打ちをかけるような出来事が起こります。
「私、今日からここに住むから。もともとお兄ちゃんの家なんだからいいよね?」
義妹は彼氏と別れ、住むところに困っていたよう。
「一緒に住もう」と夫が義妹を家に呼んだのでした。
「そんな大事なこと、勝手に決めるなんて」と抗議する私。
「なんで俺たち兄妹のことを他人のお前に相談するんだよ」と言い捨てて、夫は義妹の引っ越しに向けて、部屋を片付けに行ってしまったのです。
他人と言われては黙っていられません。私は家を出ることにしました。
「兄っていうよりただの金づるだったのね」
夫との離婚を決めた私は、離婚に向けて準備を進めます。夫にはなんの未練もありません。
そろそろ離婚の話を持ちかけようとしていたそのとき、夫から1本の電話が入ります。
「助けてくれ! 家に借金取りが押しかけてきて……」
夫の話によると、自宅に怖いお兄さんが数名やってきたそう。予想していた通りのことがいよいよ起こったのだと、私はニヤリ。
なんと義妹には借金があったのです。夫を連帯保証人にしていたことまでリサーチ済み! 義妹の借金はこれだけで終わらず、付き合っていた彼氏が既婚者だったこともあり、慰謝料も請求されていたよう。
私は離婚を告げ、「兄っていうよりただの金づるだったのね」と言い残して電話を切りました。
◇ ◇ ◇
兄妹の仲が良いのは素敵なことですが、それぞれもう独立した大人。家庭を大切にするのはもちろん、経済的にも自立せねばなりませんね。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。