赤ちゃんが授乳の時間に
遠方から来た義弟家族に会うため、その日は義実家に私たち家族みんなでお邪魔していました。小さな赤ちゃんにわが家の5歳の娘と1歳の息子も興味津々。みんなで赤ちゃんをかわいがっていました。
そんなとき、赤ちゃんの機嫌が悪くなってきたので、「そろそろ授乳かな?」と話しながら、私と義母で別の部屋を準備することに。すると、その様子を遠くから見ていた義父が唐突にこう言ったのです。
「見られても減るもんじゃなかろうに。今どきの嫁さんはVIP待遇だな」。
酔った義父のトンデモ発言!
義父はお酒が入っており、気が大きくなっていたようでした。みんなが義父の言葉を聞き流しながらAさんを部屋へ案内しましたが、そのときも義父は「減るもんじゃなかろうになぁ」と繰り返します。あまりにしつこいので、Aさんが部屋に入ったら、義父に「今は時代が違いますよ」と注意しようと思っていたときでした。
Aさんが義父のほうを向き「私が嫌なんですよ。お部屋、お借りします」と笑顔できっぱり言って、部屋に入っていったのです。これまで穏やかにニコニコしていたAさんの強い言葉に義父も面食らったようで、ばつが悪そうな顔をして、それ以上何も言わなくなりました。
きっぱりと自分の意思を示したAさんは、とてもかっこよかったです。また、義両親へはっきりとした態度をとるところは見習わなければと思いました。授乳が終わったAさんは、またニコニコ。嫌なことを言われても引きずらないところもまた素敵でした。
著者:山口花
田舎で1女1男を育てる母。コーチングの資格を子育てに生かしながら日々奮闘中。主に妊娠・出産・教育の記事を執筆している。