ある日、私と娘が公園に行くと、子どもたちの近くでママたちがおしゃべり中。そのうちの1人・B美が「うちの息子は優秀だから、お受験に合格するはず! 来年はA学園の1年生よ!」と自慢話をしているのが聞こえてきました。
A学園は、幼稚園から大学まで内部進学ができる有名校で、学力も高め。自慢話を聞かされ、他のママたちの顔は引きつっています……。
ブランコを横取りされて…
一方、子どもたちはブランコで遊ぶため、列を作って並んでいます。娘がブランコをこいでいると、急に男の子がブランコの鎖をつかみ横取りしてきました。
私は2人の間に入り、「順番を守ってブランコに乗っているから、君も列に並ぼうね?」と男の子に諭します。
すると、「うっせぇんだよ! オニばば!」と暴言を吐き、男の子は私を叩きだしました! 自慢話をしていたB美が近づいてきたため、私が状況を説明しようとすると「その女の子が僕をブランコから引きずりおろそうとしたんだ!」と嘘をつく男の子。
私が本当のことを伝えますが、B美は「うちの息子が嘘つきだと言いたいの!? 天才幼稚園児が嘘つくわけがないでしょ!」と激怒!
怒って男の子を連れて帰ってしまいました。
息子の言葉を信じて……
数日後、またB美親子と公園で遭遇。今回もB美は自慢話を始め、男の子は他の子のブランコを横取りして、危険な乗り方で遊んでいます。
娘が「落ちると危ないよ」と注意するも、「うっせぇ!」と聞く耳を持ちません。その途端男の子は落下! 駆け寄ってきたB美に「このオバサンがこの子に、俺を押してブランコから落とすように言ったんだ!」とまた嘘ばかり。
男の子の話を信じるB美は「この前もだけど、いい大人なのに謝るとかできないんですか!?」と激怒!
そこに偶然通りかかった私の夫が「何があったんですか?」と話しかけてきました。
私たちの正体を知り、顔面蒼白
「おや? B美さんじゃないか! うちの教師の奥さんですよね?」と夫。実は私の夫は、A学園の理事長なのです。事実を知ったB美は大慌て!
「息子はA学園に合格間違いなしの天才だもの! 嘘をつくわけが……」とB美が言いますが、「うちの娘はA学園の小学1年生ですよ?」と夫。
観念した男の子が泣きながら謝ります。
「いい大人なのに、謝るとかできないんですか?」と私に反撃されたB美はついに謝罪。真相を知った夫に激怒されたようで、それからというもの自慢話をやめてすっかりおとなしくなりました。
いくら学力が良くても、人間性が伴っていなければ立派な大人にはなれませんよね。男の子がまっすぐな子に育ってくれますように……!