※生後1年未満の乳幼児は、乳児ボツリヌス症にかかる恐れがあるため、はちみつを与えてはいけません。
息子の便秘を過剰に心配する義母
離乳食が始まる前の息子は、便秘知らずの子でした。しかし、生後6カ月で離乳食を始めてすぐのころ、丸1日半うんちが出なくなってしまったのです。気になりつつも、もう少しすれば出るだろうとそこまで心配はしていなかったのですが……。
そのことを義母に伝えたところ、「大変! 大変! 赤ちゃんがかわいそう!」と大騒ぎ。離乳食がいけない、作り方に問題があった、などと私を責める発言のオンパレードでした。衝突を避けたかったため、私は義母の発言に「うん、うん」と聞いているしかありませんでした。
台湾では赤ちゃんの便秘にはちみつが有効?
「赤ちゃんの便秘にはこれが効くのよ!」と義母が手にしていたのは、なんと「はちみつ」でした。「台湾ではね、赤ちゃんの便秘には“はちみつ水”を与えると、すぐに治るのよ!」と言うのです。私は一瞬、中国語を聞き間違えたのか? と大混乱しました。
私は「はちみつは1歳を過ぎてから」ということを、実際に赤ちゃんが「乳児ボツリヌス症」で亡くなったというニュースを見ていたので知っていました。いくら義母だからといっても絶対にはちみつをあげることは許せません。
すぐに、はちみつは1歳を過ぎないと与えてはいけないと説明しますが、「私はこれで5人子どもを育ててきたんだから!」と聞く耳を持ちませんでした。
衝突を避けるには証拠を見せて説得!
義母の時代の子育てでは、はちみつ水が便秘に効果があると言われていたのかもしれませんが、現在は台湾でも「はちみつは1歳を過ぎてから」と、日本の母子健康手帳にあたる「子ども手帳」にもしっかりと記載されています。しかし私が何を言っても義母が聞かないので、実際にはちみつ水を与えてはいけないと書いてある病院のHPを見せたり、最悪死亡することもあるということを説明しました。
感情的になりそうでしたが、義母の面子も立てながら説明することで、息子にはちみつをあげることを諦めてくれました。一度相手の意見を尊重することで、衝突を避けられたかなと思っています。
義母には言いにくいことも多いです。とはいえ、はっきり言わないと相手はわからないこともあるので、本当に無理なことは、「赤ちゃんを守れるのは母親の私しかいない!」という気持ちでしっかり拒否することが大切だと思いました。今回のはちみつ事件をキッカケに、義母も「台湾ではこうするけれど、日本はどう?」と聞いてくれるようになったのでよかったです。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
著者:鈴木けいこ/女性・主婦。日本人と台湾人のハーフである3歳の男の子の母。台湾在住。息子が2歳半のときに発達障害の診断がおり、現在台北の病院で療育中。主に台湾での子育てについて執筆中。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています