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「悪い人じゃないけど…」どうしても気になった同僚のにおいで気付いた大切なこと【体験談】

会社には、香水や汗、柔軟剤、ペットのにおいなど、いろいろな「におい」が混ざり合っています。そんな中で、どうしても気になってしまう同僚のにおいがありました。決して悪い人ではないのに、距離を置いてしまう――。これは、私が「におい」を通して人との関係を考えさせられた出来事です。

 

気付いてしまった異臭の正体

そのにおいに気付いたのは15年ほど前のこと。ある日、ある部屋に入ると、独特のにおいが漂っていました。最初は気のせいだと思っていましたが、何度か同じことが起きるうちに、「この時間帯にいたのは誰だろう」と気になり、入室記録を確認しました。すると、毎回同じ同僚のAさんがいたのです。

 

それに気付いてからというもの、2人しかいない部屋でAさんと同室になると、どうしてもにおいが気になってしまいました。仕事に集中したいのに、意識がそちらに向いてしまうのです。

 

上司の配慮と気付き

上司に相談すると、私だけでなく他の同僚も同じように感じていたことがわかりました。上司はやんわりと「夏場は汗をかきやすいから、皆で気を付けましょう」と職場全体に声をかけてくれました。

 

Aさんもすぐに対策をしてくれたようで、消臭剤の香りがするようになりました。完璧とは言えませんでしたが、それでも「気を付けてくれた」というその姿勢に、私は少し申し訳なさを感じました。においのことをきっかけに、相手を“悪い人”のように見てしまっていた自分に気付いたのです。

 

 

「におい」は人の努力や環境の一部

Aさんとは、その後も一緒に働き続けました。あるとき、Aさんがペットを飼っていることや、仕事柄どうしても作業着が乾きにくい環境にあることを知りました。原因がすべて本人のせいではないこともわかり、少し見方が変わりました。

 

私はよく「においさえなければ、人はやさしくなれる」と冗談めかして言っていましたが、今では「気付き方ひとつで、人はもっとやさしくなれる」のかもしれないと思います。においの問題は、誰にでも起こりうること。相手を責める前に、まず自分がどう関わるかを考えるようになりました。

 

まとめ

この経験を通して学んだのは、「不快なにおい」もまた、相手の人生や環境を映す一部だということです。においをきっかけに関係がギクシャクすることもあれば、理解を深めるきっかけにもなります。今は、においを「嫌う対象」ではなく、「人を知るサイン」として受け止められるようになりました。

 

 

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

 

著者:六角むぎ/40代女性・会社員

 

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年10月)

 

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