委員になった途端に愚痴ざんまい
クラス委員は、前年担当した人は翌年免除される「持ち回り制」。最終学年の6年生だった私たちは、まだ担当していない保護者の同意のもと、LINEの“くじ機能”で決めることになりました。
そして、役員は私とAさんに決定。すると決まった途端、AさんからLINEで愚痴が送られてくるように。実際に会ったときにも、「忙しいのに」「どうして私が」と愚痴の繰り返し……。
私は、決まった以上はやるしかないと腹をくくっていたので、「くじで決まったんだから仕方ないよ」「気持ちを切り替えて頑張ろう」と励ましたのでした。しかし、Aさんは不満ばかりを私にぶつけ続け、状況は一向に変わりませんでした。
あまりにも勝手な行動にびっくり
そんなある日、Aさんは突然「2人じゃ荷が重い、私がもう1人探してくる」と言い出しました。そしてなんと、5月に転入してきたばかりの保護者・Bさんを強引に誘い、委員に巻き込んだのです。
さらに驚いたのはそのあと。「私、やっぱり無理だからBさんにお願いした」と、Aさんは何の引き継ぎもせずフェードアウト。
私は呆気にとられ、ルール違反では!? とは思いつつも、正直「厄介なAさんがいなくなった」という安堵の気持ちもあり、深追いせずにいました。
幸い、Bさんは「私にできることがあれば」と快く協力してくれ、私とBさんの2人で再スタートすることに。また、委員交代はAさんが先生へ報告しているだろうと考え、私は特に報告をしていませんでした。ところが、この判断が思わぬ事態を招くことに……。
教務の先生からの“公開指摘”
事態は翌月の委員会で起こりました。
その日、Bさんは遅れて委員会に参加。そこで、クラス委員がAさんから自分に代わった経緯を説明しました。
すると、それを聞いた教務の先生が、私たち全員に向けて静かに注意したのです。
「委員は当初決まった方にお願いしています、理由なく勝手に代役を立てる行為はご遠慮ください」
名指しこそされなかったものの、Aさんの勝手なフェードアウトに対する“公開指摘”でした。
私とBさんはこのとき初めて、Aさんが先生へ何の報告もしていなかったことを知ったのです。Bさんも「先生に言っていなかったの!?」と驚き、あきれていました。
後日、Aさんにも先生から直接注意が入り、結果的にBさんは委員を辞退。当初の決定通り、Aさんが委員を続けるかたちに戻ったのでした。
この一件はすぐにママ友の間で広まり、Aさんの「自分の都合で他人を巻き込む無責任さ」が周知されることに。役割から逃げ、他人に押しつけた結果、学校という公的な場で注意を受けるという結末に、私は「逃げ得は通らないんだ」とスカッとする思いでした。
誰かが担う必要のあるクラス委員。くじで決まった以上、最後まで責任を持ってやり遂げることの大切さを痛感した出来事でした。
著者:新谷けご/40代女性・主婦。2013年生まれの娘、2015年早生まれの息子と夫の4人暮らし。年子育児に振り回されっぱなしの毎日を送る。
イラスト:ちゃこ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年11月)