別れるのが嫌! 泣きわめく姿に罪悪感
もともとよく泣く子だった、わが家の息子。当然のごとく保育園の別れ際は大変でした。先生に抱っこされると、全身を使って抵抗します。今までママと一緒にいたのに、どうして離れないといけないの? と、息子の気持ちがヒシヒシと伝わりました。
「終わったらすぐ迎えに行くからね」と伝えても、まだ理解や我慢ができない月齢。泣きわめく息子の姿に罪悪感を感じたものです。いつしか私の顔からも笑顔が消え、息子を先生に預けたら背を向けて職場へ向かうしかありませんでした。
半年が経過したころ、息子に変化が……
保育園での別れ際に泣く日が毎日続きました。いつになったら泣かずに保育園へ行けるのか……。どんどん息子のことが心配になっていきました。
そうして半年が経過したころのこと。今日も泣くのだろうなと思いながら保育園へ行ったときのことです。息子は今にも泣きそうな顔で、涙をこらえながら「バイバイ……」と言ってきたのです。入園してから初めてのこと。息子の成長に感動し、涙をこらえられませんでした。
ささいな成長が親にとってはうれしい
保育園での別れ際、息子が泣かずにバイバイと言えた。こんな小さなことで、こんなに感動するとは思いもしませんでした。息子にとっては大きな成長だと感じたからです。
息子が泣きたい感情を我慢し、別れる決心をした姿を今でも鮮明に覚えています。まだ1歳の息子に、我慢させていることに心が傷んだのも事実。しかしその分、子どもとの時間が濃いものになったと、今ではそう思っています。
バイバイが言えたと思えば、翌日はギャン泣き。そんな日々が続いた保育園生活でしたが、今では貴重な思い出です。息子は6歳になってもやはり泣き虫ですが、日々成長を感じています。
著者:田中由惟/女性・主婦。1男1女の母。2人目の出産を機に食品会社を退職。現在は子育てのかたわら、記事執筆をおこなう。趣味はスポーツとピアノ、美味しいものを食べること。
作画:まっふ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています