義母から請求された宿泊費
義実家へ帰省した際のことです。子どもがまだ2歳で長時間の移動も大変なため、今回はゆっくり過ごそうと2泊3日で泊まらせてもらうことにしました。
ところが、到着してまだ靴も脱いでいない玄関先でのことです。笑顔で出迎えてくれた義母から、申し訳なさそうに、けれどはっきりと言われました。
「最近は物価も電気代も上がってしまって……。悪いんだけど、大人1人1泊3,000円を入れてもらえないかしら」
私は驚きつつも、瞬時に頭のなかで計算してしまいました。
「大人2人で2泊だから……合計1万2千円?」
もちろん、タダで泊まるつもりなどありません。すでに私たちも独立した身ですし、滞在すれば光熱費や食費がかかるのも事実。ですので、手土産とは別に、滞在費としてお礼を包んで用意していました。しかし、それを渡す隙もなく、いきなり金額を指定して請求されたことに、正直戸惑ってしまったのです。
私は言葉に詰まり、どう反応すべきか迷って隣の夫を見上げました。
すると……、夫は至って冷静に財布を取り出して、「ああ、わかったよ。じゃあこれ、2人分の2泊代な」と、その場で現金1万2千円を義母に手渡しました。
まるで宿代のように現金のやり取りが発生したからでしょうか。途端に、その後の会話がなんだかギクシャクしてしまったように感じました。その何とも言えない他人行儀な雰囲気から、これなら差額を自分たちで負担してでもビジネスホテルに泊まったほうが良かったかもしれない、と思ってしまったのが本音です。そうすれば義母に家事や費用の負担をかけることもなく、私たちも夜は気兼ねなく休めたはずだからです。
帰宅後、夫とこの件についてじっくり話し合いました。
「ホテルに泊まると、母さんたちが寂しがるかも」と心配する夫。たしかに、負担が生じても、孫と一緒に過ごすことの方が大切と思う場合もあります。
そこで、「次回の帰省前には、宿泊場所や費用について事前にしっかり相談しよう」と決めました。義母の体力や経済面を考えてホテルにするのか、それともルールを決めて義実家に甘えるのか。
今回のことで痛感したのは、親子であっても「事前の相談」が大切だということです。お互いが無理なく、笑顔で孫の成長を喜べる距離感とルールを、これからは義母も交えて見つけていこうと思います。
著者:阿部博子/30代女性/最近マイホームを建てた2児の母。趣味はお菓子作り。
イラスト:はたこ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年9月)
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