義母の過干渉に疲れていった妊娠期
私は高齢出産ということもあり、体調を最優先にするため妊娠がわかった時点で仕事を辞めました。婦人科の先生からは「安静気味に過ごしてください」と助言を受けていましたが、近所に住む義母はそれをあまり気にかけていない様子でした。
「運動しないと体に良くないわよ。歩いたほうがいいわ」
「体に良いレシピがあるから、うちに来れば教えてあげる」
ありがたいつもりで言っているのはわかるけれど、私にとっては負担に感じる言葉ばかり。そしてある日、義母はさらりとこう言いました。
「男の子なら、この家の跡継ぎになるんだから、しっかり育てていかないとね」
その瞬間、胸がざわつきました。私はまだ、赤ちゃんの性別も知らされていませんでしたし、「跡継ぎ」という考え方にもなじみがありませんでした。
夫に義母の過干渉を相談しても、「母さんも経験者だし、言ってることは正しいんじゃない?」と、まるで義母の肩を持つような返答ばかり。普段から家事をほとんどしない夫だったので、出産後の生活を想像すると不安はさらに大きくなっていきました。
夫の非協力に限界…そして実家へ
その後、私は無事に元気な男の子を出産しました。初めての育児に戸惑いながらも、息子の存在が支えでした。
しかし、夫は相変わらず家事も育児も任せきり。寝不足と疲れが重なり、ある日とうとう限界に達した私は、息子を連れて一時的に実家へ身を寄せることにしました。
私が家を出たことを夫から聞いた義母は、「一度戻ってきなさい」と強めの口調で連絡してきました。さらに、「跡継ぎなんだから、ちゃんと家に連れてきなさいよ」とまで言われ、私は返事をしながらも、ふとある方法を思いつきました。
私が考えた「義母対策」
義母が「跡継ぎ」という言葉を繰り返し使っていたことを思い出し、私はその考え方を逆手に取ってみることにしました。
夫に連絡し、「反省する気があるなら、まずはお義母さんの家で生活してみて。私たちが戻るまで、お義母さんと過ごしてみてほしい」と伝えました。夫は困惑しつつも義母宅へ戻っていきました。
数日して、義母から催促の電話が来ました。「孫はまだ連れてこないの? 跡継ぎなんだから」。その言葉に、私は落ち着いてこう返しました。
「お義母さんが言っていた“跡継ぎ”なら、すでにそちらへ帰しましたよ。夫はお義母さんにとって大事な跡継ぎですよね。家事も育児もできるように、ぜひいろいろ教えてあげてください」。声のトーンはあくまで穏やかに。事実だけを淡々と伝えました。
夫の変化と家族の形
夫は義母宅で過ごすうち、義母のペースに合わせる大変さや家事の負担を身をもって知ったようです。しばらくして帰ってきた夫は、「これまでのことは自分が甘えていた。本当に悪かった」と頭を下げました。
その後、夫は家事も育児も積極的に関わるようになり、以前とは見違えるほど協力的になりました。私は息子を連れて、ようやく自宅へ戻ることにしました。
今は家族3人での生活が再スタートしたところです。息子には、自分のことは自分でできる、思いやりのある大人に育ってほしいと思います。そして、変わろうとしてくれた夫と力を合わせ、これからの毎日を大切にしていきたいです。
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義母の「跡継ぎ」という言葉をきっかけに、夫自身に「家事や育児の大変さ」を体験してもらうことになり、結果的に家族の関係が改善できてよかったですね。強い言い方をせず、あくまで冷静に状況を伝えたことで、義母も夫も変わるきっかけをつかんだのかもしれませんね。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
※AI生成画像を使用しています
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