借金を抱える弟
A男は専門学校を卒業後、ひとり暮らしをしながら東京で働き始めました。ただ、彼はお金の使い方が荒く、私は心配で……。最初のころは「大丈夫?」と連絡していたのですが、だんだん無視されるようになり、いつの間にか音信不通になってしまいました。
そして、A男が実家を出てから数年が経過したある日、久しぶりにA男から電話がかかってきたのです。
「家賃滞納でアパートから出ていけって言われた……。借金があって、光熱費も払えないし、新しい家を借りる審査にも通らない」
私は「それなら、実家に帰ってきたら?」と提案。しかし、弟は「父さんに借金のことを知られたくない! 怒られたくない!」とのこと。私の父はとてもまっすぐな性格で、曲がったことが大っ嫌いなのです。
仕方なく、私が借金を肩代わりすることに。さらに、私の名義で家賃月6万円のアパートを借り、光熱費も私のほうで支払う流れになりました。
「私への借金返済、家賃、光熱費として、毎月14万円を私の口座に振り込んでね」と言うと、A男は「わかった!」と返事をし、「これでひとまず安心」と思ったのでした。
それから1年後、A男は突然、B子さんという女性とスピード結婚。ただ、B子さんは職を転々としているよう。さらに、趣味はギャンブルだといい、私は再びA男のことが心配になりました。
B子さんから突然、電話が…
そんなある日、私のスマホにB子さんから電話がかかってきました。
「お義姉さん、A男さんに月14万円も仕送りさせているんですよね!? 弟にお金をせびるなんて、姉として恥ずかしいですよ」
おそらくA男は、私へ振り込む「借金返済込みの生活費」を、B子さんには「姉への仕送り」と誤魔化していたのでしょう。
「あのね、それは私が立て替えた分の……」と説明しようとしましたが、B子さんは聞く耳を持たず、「もう仕送りはさせませんから! 」と宣言。さらに、A男に電話を代わると、A男も「そういうことだから」と言って、一方的に電話を切ってしまったのです。
その日を境に、本当にA男からの振り込みは止まってしまったのでした。
弟の身勝手さに私はブチギレ
さすがに頭にきた私は、A男の住むアパートの管理会社に電話し、「来月いっぱいで退去します」と告げました。家賃を払わないのだから、住まわせておく義理もありません。
それから数日後、A男から電話が。
「姉ちゃん、管理会社に退去するって連絡したのかよ!?」
私が「あなたたちが家賃を払わないから、解約したのよ。これからは自分たちで新しい家を見つけて、自力で生活して」と言うと、A男は「それは困るよ!」と大慌て。聞くと弟夫婦は新たに借金を作っていたのです。
A男の末路は…
その後、私は最終手段として、父にA男の状況をすべて報告。A男は父からこっぴどく叱られました。また、A男とB子さんは借金の件で大揉めし、結局、離婚することに。
現在、弟は借金を返済するため実家に戻り、父の監視のもと、真面目に仕事をしながら質素な生活をしています。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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