とある日曜日。突然、夫の姉である義姉が訪ねてきました。義姉とは以前から金銭トラブルが絶えず、数年前から半ば絶縁状態だったのですが、たまたま街で私を見かけたようで、現在の住まいを特定されてしまったのです。案の定、義姉の目的はお金の無心でした。
迷惑な義姉の再来
「今月ピンチでさ、少し貸してよ」と悪びれもせず言う義姉。しかし、わが家に貸せる余裕などありません。夫が「もう二度と俺たちに関わらないでくれ」と厳しく突き放し、その日は渋々帰っていきました。しかし、トラブルはこれで終わりではありませんでした。
数日後、いつも穏やかな夫がひどく動揺した様子で帰宅しました。事情を聞くと、外出先で義姉が小さな子どもを連れて歩いているのを見かけたと言うのです。その話には私も耳を疑いました。さすがに夫が実の姉を見間違えるとも思えず、どうやら事実のようです。
子どもの父親は誰なのか、いつの間に出産していたのか。疑問が渦巻き、私たちは居ても立ってもいられなくなりました。
夫が電話で問い詰めると、「そう、私の子ども! 父親はいないの。未婚のシングルマザーよ。お金がかかって本当に大変。うちの子が食べるのに困ってるから、援助してよ!」と、義姉はあっさりと子どもの存在を認め、またしてもお金を無心してきたのです。
子どもを置き去りに!?
しかし、それとこれとは話が別です。きっぱりと断ると、義姉は信じられない提案をしてきました。
「それなら1週間、うちの子を預かってくれない? 元カレから海外旅行に誘われちゃって。断りたくないのよね」
当然、そんな無責任な頼みを聞くわけにはいきません。夫は猛反対しましたが、義姉は一方的に電話を切ってしまいました。
そして翌朝、早朝から押しかけてきた義姉は、玄関を開けるなり私たちの制止を無視して、見知らぬ小さな男の子を室内へと押し込みました。
「ほら、おじさんとおばさんが遊んでくれるから! 行っておいで!」
義姉はあぜんとする私をよそに、男の子をリビングの奥へ促すと「この子はA太。3歳になったばかりよ。じゃあよろしく!」と一方的に言い残し、追いかける間もなく車で走り去ってしまったのです。
私たちは不安そうにしている子どもを放置するわけにもいかず、すぐに夫の両親、つまり義姉の親へ連絡したのでした。
義姉が顔面蒼白になったワケ
「あー、旅行最高だった! 子ども、預かってくれてありがとね」
1週間後、何事もなかったかのようにバカンスを楽しんだ義姉がわが家へやって来ました。しかし、私はあえてとぼけたような態度でこう告げました。
「え、何の話? 子どもなんて、ここにはいないけど……」
それを聞いた瞬間、義姉は真っ青になり、その場にへたり込みました。
「え……? 嘘でしょ? どこへやったのよ!」
パニックになり、涙を流す義姉。無理やり子どもを置き去りにして、1週間、連絡一つしてこなかったのに……。急にわが子の身を案じる態度にあきれましたが、これ以上引き延ばすのもかわいそうなので、早々に種明かしをしました。
「実は、A太くんは夫が実家へ連れて行ったわよ。この1週間、お義父さんとお義母さんが面倒を見ていたの。今すぐ実家へ行きなさい。二人とも、相当怒っているから」
義姉に子どもがいると伝えた際、義両親も「どういうこと!? 孫がいたなんて初耳だ」と、信じられない様子で驚愕していました。しかし事態を把握すると、その驚きはすぐに、子どもを1週間も放置しようとする無責任な娘への激しい憤りへと変わりました。
義姉の身勝手な行動に義両親は激怒し、「こんな無責任な母親に育てる資格はない」とまで言い切っていました。実家に足を踏み入れた瞬間、義姉には逃げ場のないお説教と、厳しい現実が待っていたはずです。
ひとりで子どもを育てるのは本当に大変なことだと思います。苦しいときは周りに頼ってもいいし、助けを求めることは決して恥ずかしいことではありません。 ですが、それは相手との信頼関係があってこそ成り立つものです。
今回の件を機に、義姉が周囲のやさしさに正しく甘えられるようになり、親としての自覚を持ってくれることを願うばかりです。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
※AI生成画像を使用しています