ワイシャツに口紅が!?
とある土曜日、私が洗濯をしようとすると、A男のワイシャツが目に入りました。襟元に汚れがついていたためじっくり見ると、赤い色の口紅で……。まるでドラマの不倫発覚シーンのようで、私は思わず「本当にこんなことってあるの?」とつぶやいてしまいました。
ただ、まだ不倫が確定したわけではありませんでした。そのため、私はしばらくA男を泳がせることに。すると、あるときはスーツのポケットからピアスが、またあるときは、バッグの中から、女性が接客するお店の名刺が出てきたのです。
名刺には「B子」との名前が書かれており、ひとまず、私はその名刺の写真を撮りました。
B子が事務所に乗り込んできて…
翌日、いつものように事務所で仕事をしていると、派手な服装の女性が入ってきました。依頼者かと思いあいさつをしようとすると、女性はいきなり「A男さんいる?」と発言。私が「アポは取っていますか?」と聞くと、「予約なんて必要ない。私、A男さんの彼女だから」と言うのです。
ピンときた私は、「もしかして、B子さん?」と質問。彼女は「そうだけど。あっ、あなたがB男さんの妻か」とのこと。さらに、挑発的に笑い、「あなたがなかなか離婚しないから来たの」と言い放ちました。どうやら、B子は私からA男を略奪するつもりでいるよう。
「早く離婚しろよ! 私が弁護士の妻になるんだから」
そんな中、A男がお昼休憩から帰って来ました。彼はB子の姿を見ると、「えっ!?」と大焦り。「話は聞いたけど、どういうこと?」と私が問い詰めると、「ち、違うんだ! 誤解しないでくれ」と必死で否定してきました。
一方、B子は「妻とは不仲だから、すぐに離婚するって言ったじゃん! 嘘だったの?」と泣き出してしまったのでした。
「弁護士の妻にはなれないよ」
焦るしかできないA男と泣くB子を見ながら、私は冷静に言いました。
「離婚してもいいけど、この男と結婚してもあなたは弁護士の妻にはなれないよ。本当にその人で大丈夫?」
B子はキョトンとしながら、「どういうこと?」とひと言。
「この法律事務所の代表弁護士は私。A男は事務員だから」
そう、私は弁護士ですが、A男は私のスケジュール管理や電話、来客担当をする事務員だったのです。
A男は顔を真っ赤にしながら、「弁護士事務所で働いてるって言ったけど、弁護士とは言ってない。B子が勝手に勘違いしただけだ!」と言い訳。
私はA男に対して、「そんなにダサい男だとは思わなかった。自宅からも事務所からも、さっさと出て行って。その後のことは、また連絡するから」と言って、2人を追い出したのでした。
私とA男のその後は…
その後、私は離婚を前提にA男と話し合い。なお、弁護士ではないことが判明し、A男はB子から振られたよう。「あの子とは別れたからやり直したい。もう不倫なんてしないから」と縋りついてきましたが、当然、私は「無理だから」と突っぱねました。
最終的に離婚は無事に成立し、さすがに気まずかったのか、A男は事務所を辞めていきました。
今回、自分が不倫された側になったことで、クライアントの気持ちがよりわかるようになった私。これまで以上に傷ついた人々の力になれるよう、仕事に励んでいきたいです。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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