こんにちは。助産院ばぶばぶのHISAKOです。ついこの前まで赤ちゃんがなかなかおっぱいを飲めずに悩んでいたのに、1歳ごろになると「おっぱい離れしてほしい」などと思ってしまうことも。今日はおっぱいの飲み方の変化についてお話しします。
おっぱいを飲むのは至難のワザ!?
生まれてしばらくの赤ちゃんは、抱っこされると本能的に乳頭を探す仕草をしますが、飲むのに最適なお口の開き方や舌の使い方のコツを知りません。授乳に費やす時間は左右5分ずつの2クール程度ですが、ママの乳頭と赤ちゃんの舌がベストポジションに密着するまでが至難の技です。
最初はなかなかうまくいかず、小刻みに首を左右に振りながらおっぱいを探します。ママは必死に角度調整をしますが、何度も仕切り直し。ベストポジションに落ち着くのは、赤ちゃんの技術が伴ってからの必然ではなく、偶然だったりもします。
生後5~6カ月ごろまでのおっぱいの飲み方
それでもめげずに1日に何度も何度もトライしていくうちに、赤ちゃんはぐんぐん上達していきます。お口の開き方も舌の使い方もコツをつかむようになっていきます。やがてスタートラインに立つのは瞬間技になります。
生後3〜4カ月になると、ママがおっぱいを飲ませる体勢を取ろうとしただけで、自らすすんでおっぱいに吸い付けるようになります。
生後5~6カ月になるとアクロバティック飲みが始まります。小さなおててで、おっぱいを押しながら飲んだり、バシバシ叩いたりもします。
生後8カ月以降のおっぱいの飲み方
生後8カ月ぐらいになるとママが寝転んでいても、目の前におっぱいがあれば勝手にずりばい、ハイハイで近寄って来て吸い付いてくるようになります。お風呂の中でも自由自在にセルフで飲みます。ときどき歯を立てて、ギューっと噛んでは、ママを見上げてニヤリ……。もう、ママの角度調整など必要ありません。おっぱい星人は、プロの領域に突入です。
1歳前後には、おっぱいが欲しくなるとママの洋服をめくろうとするようになり、片方のおっぱいを飲みながら、反対側の乳頭をクリクリと指先でいじくり回しながら飲みます。
そして、赤ちゃんのおっぱいの飲み方が変化していくのと同時に、おっぱいの形、乳頭の形、大きさ、伸びは「授乳のためのおっぱい」に変化していきます。その変化は赤ちゃんにとってはハッピーだし、ママにとっても喜びが溢れます。
授乳生活は、あっという間に終わりの日を迎えます。二度と帰ってこない日々だから、十分に堪能してくださいね!
イラスト:sawawa