「クーポンちょうだい♡」スーパーでクーポンを横取りするママ友。彼女のいう節約とは…

私は33歳の時短勤務の兼業主婦で、夫と保育園に通う5歳の娘と暮らしています。最近、保育園に向かう足取りが少し重くなっていました。というのも、登園・降園のたびに「お得サイト」への登録を強く勧めてくるAちゃんママがいるからです。
Aちゃんママは会うたびに「私がおすすめしたポイントサイト、まだ登録していないでしょ!?」「将来のために節約しないと!」と迫ってきます。毎回しつこく登録を勧めてくるAちゃんママに、私はぐったりしていました。
節約は大事でしょ?
ある日の降園時、娘がそっと袖を引いて小声で「ママ、またAちゃんママがいるよ……」とポツリ。視線を向けると、Aちゃんママが別のママ友に節約術を自慢していました。しかも、その言い方はどんどん強さを増していき「ほら、節約は大事でしょ? 登録してポイント貯めるなんて常識よ?」と言っています。
Aちゃんママは「私がおすすめしたサイトは登録した? カード作成や資料請求もしないと意味ないの!」と必死に説得。説明をされてうんざりしていたママ友が「これ以上、カードは作りたくなくて……」と言うと、Aちゃんママは「何言ってるの? 家計を守るためにコツコツ貯めるのがいい母親なのよ!? 目の前にお金が落ちてるのに拾わないの?」と圧をかけ……。その様子を見ていた保育園の先生がAちゃんママにやんわりと注意し、会話は中断したのです。
Aちゃんママはいつも気の弱そうなママに声をかけ、断れない状況を作っていたのです。私は次に会ったときに「この状況を変えてみせる!」と心に誓いました。そして、その“次”は、思いがけず週末の会員制スーパーでやってきたのです。
「クーポンちょうだい」Aちゃんママ暴走
週末、夫の提案でまとめ買いをしに会員制の大型スーパーへ向かいました。その日は混んでいたので、時短のため夫には隣のスーパーで買い出しをお願いしました。娘と2人で買い物をしていると、Aちゃんママにばったり遭遇してしまったのです! Aちゃんママは「せっかくだし、一緒に回りましょうよ」とにこやかに距離を詰めてきて、私は嫌な予感が走りました。
その後、レジの列に並んでいるとAちゃんママが「ここのメルマガ、登録してる? 割引クーポンもらえるよ!」とひと言。私はたまに利用するスーパーだったので、その場でメルマガ登録をしました。そして、スマホの画面に100円クーポンが表示されたその瞬間、Aちゃんママが「早くクーポンちょうだい♪」と言うのです!
まさかの発言に驚いた私は「え? どうして? 私が登録したのに?」と問いかけました。するとAちゃんママが「私が教えたんだから、紹介料として当然でしょ?」と当然のように言い放ったのです。その瞬間、腑に落ちました。節約を口実に、他人のクーポンまで自分の取り分として当て込む……それが彼女の節約の正体だったのです。
Aちゃんママの発言を聞いていた娘が「ママのクーポンでしょ? なんでAちゃんママに渡さなきゃいけないの? ねぇ? なんで??」と不思議そうに言うのです。するとレジの店員が「クーポンはご本人さま専用のもので……」と呟きました。
すると周りで聞いていた人たちがヒソヒソと話し始め、Aちゃんママに視線が集まりました。そのタイミングで私は「今回は私の会計で使いますね」と告げ、クーポンを使いました。
Aちゃんママにビシッとひと言!
会計を終えて外に出ると、Aちゃんママが「私に恥をかかせるなんて! せめてさっきのクーポン分の100円はちょうだい!」と迫ってきたのです。
しつこくせがむAちゃんママに私は「節約? 他人のクーポンをあてにするのは節約ではなく強要ですよ! さっきレジでもクーポンは本人のみと説明がありましたよね。小さな子どもでもわかるルールでしょ?」とビシッとひと言! 娘も「人が嫌がることはしちゃダメなんだよ?」と伝えるのでした。
バツが悪くなったのか、Aちゃんママは足早に去っていきました。数日後、登園時にAちゃんママが近づいてきて「この前はごめんなさい! 子どもでもわかることなのに……。これからは他人を巻き込まずに節約するね」と謝ってきたのです。それ以後、勧誘はピタリと止み、登園・降園に穏やかさを取り戻しました。
◇ ◇ ◇
たしかに、節約は大事ですが、一方的に自分の意見を押し付けてはいけません。人付き合いには「同意」と「尊重」が重要です。違和感を覚えたら、落ち着いて境界線を引くことが大切ですね。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
続いては、子どもの学校という公の場を利用して不倫を重ねていた夫とママ友のエピソードです。まさかの事実を突きつけられた妻は、氷のように冷静な反撃を開始! 裏切り者に待っていた結末とは……?
夫との不倫を自慢するママ友。私はあなたの旦那さまと一緒ですけど?そう告げると…

キャリア重視の私に代わり、専業主夫として家のことをすべてしてくれている夫。小学校3年生になる息子の学校の保護者会にも私の代わりに行ってくれていました。しかも、新学期最初の保護者会では、夫は「どうしてもって言われて断れなくて」と言って、PTA会長まで引き受けてきて……。
その日の夜、私が休日出勤を終えて帰宅すると、夫がどこかそわそわした様子で私を待っていました。
「おかえり! あのさ、急な話で悪いんだけど……」
新学期最初の保護者会で、なんとPTA会長に就任したそうで、「息子の親友のお母さん……副会長になった彼女から強くプッシュされちゃってさ。断れなくて……」と言っていました。
「それは、大変ね。でも、あなたが会長なら安心だわ」私がそう労うと、夫はさらに言葉を続けました。
「それで、早速なんだけど……会長と副会長の緊急の会合が入ってさ。引き継ぎとか、今後の活動方針のすり合わせとかで……。今夜は泊まりになるかもしれないんだ」
その言葉に、私は違和感を覚えました。PTAの会合で、決まったその日に泊まりがけ……しかも、今から出かけるという夫の服装は、普段着というより少しお洒落なよそ行きの装い。手元には、少し大きいボストンバッグまで用意されていました。
専業主夫の夫の、怪しい言動
私の視線に気づいたのか、夫は慌てて付け加えます。
「あ、いや、これは! その……急に実家の父さんがぎっくり腰になったって連絡があって! だから、会合の後にそのまま実家に行こうかと……!」
PTAの会合。ぎっくり腰の義父。話が二転三転する夫の様子に、私の第六感が警鐘を鳴らします。これは、何かを隠している。
「お義父さんが!? 大変じゃない! 私もすぐ準備して、息子も連れて一緒に行くわ!」私がそう言うと、夫の顔がサッと青ざめました。
「い、いや、大丈夫だから! ただのぎっくり腰らしいから、命に別状はないんだ! お前は大きな仕事も任されてるんだし、休むわけにはいかないだろ!?」
その必死の形相で、私はすべてを察しました。夫は、嘘をついていると……。
嘘を塗り固める夫と、真実を告げる電話
そして夫が出ていった後、私のスマホが鳴りました。表示は知らない番号。出てみると、しっかりとした、けれど隠しきれない不安が滲む子どもの声がしました。
「もしもし、A太くんのお母さんですか? 僕、同じクラスのB太です」
PTA副会長になったママ友の息子さん・B太くんからでした。礼儀正しい口調で、B太くんは続けました。
「お母さんに、『お友だちと1泊旅行に行くから、今日は家で留守番してて』って言われて。最初は平気だと思ったんだけど、だんだん怖くなって……お母さんにもお父さんにも電話したけど出なくて。僕、ひとりで……どうしたらいいかわからなくて……」
私の番号は以前、子ども同士で遊ばせたときに念のため、一緒に遊んだB太くんにもメモに書いて教えておいたので、そのメモが残っていたのでしょう。
───ああ、やはり。 私はスマホを握りしめ、気丈に振る舞おうとしている電話の向こうのB太くんの気持ちを思うと、夫への怒りが静かに込み上げてきました。私は氷のように冷静になっていく頭で、反撃の準備を始めたのです。
まずは、電話をくれたB太くんを保護しなければ。「今どこ? おうちにいるの?」と聞くと、「ひとりで家にいるのさみしくて、家の近くのコンビニに来た。明るいし、人がいるから」と言うので、「すぐ迎えに行くから、そこから動かないでね」と告げて、私はすぐにそのコンビニに向かい、不安そうなB太くんをわが家へ連れて帰りました。
おやつを出して少し落ち着いたころ、B太くんのキッズケータイが鳴りました。電話をかけてきたのはお父さんでした。
そして、少し話した後、「A太くんのお母さんに代わるね」と言って、私にケータイを差し出しました。私は廊下に出て、B太くんのお父さんに状況を説明しました。
「妻からは『女子会で1泊する』とメッセージが入っていました。息子が留守番しているとは知らず、急な会議で残業になってしまい、息子の電話にも妻からのメッセージにも今、気がついて……。ひとまず、息子に慌てて折り返しました」とB太くんのお父さんは言いました。
私は、B太くんをわが家で見ていることと、そうなった経緯を説明したあと、夫の言動を伝え、夫とB太くんママに不自然な点が多いと懸念していることを伝えました。すると、「え!? まさか……うちの妻があなたの旦那さんと? そんなばかな……妻に連絡して確認します。息子はすぐに迎えに行きますので、住所を教えてください」そう言ってB太くんのお父さんは電話を切りました。
それからしばらくして、今度は私のスマホがけたたましく鳴りました。例のママ友(B太くんのお母さん)からでした。
逆ギレの末に露呈した不倫
「ど、どういうこと!? なんであなたがうちの旦那と連絡取ってるのよ!?」
すでにB太くんのお父さんはママ友に連絡を入れたようでした。
私は冷静に、そして皮肉を込めて返しました。「あら、ご自分の状況を理解されていないのですか? 息子さんを置き去りにして、人の夫を連れ出してお泊まりとは、ご立派な『PTAの親睦会』ですね。下手な芝居過ぎて笑っちゃいました」
「なっ……!」と言葉を失ったかと思うと、ママ友は急に開き直ったように叫びました。「はぁ!? 何よその言い方! 大体、今回が初めてだと思ってるの? 別に今に始まったことじゃないわよ!」
あまりの言い草に、私は絶句しました。
「あなたの旦那、私に夢中なのよ? 仕事ばかりで家庭を顧みないあなたのことは『つまらない』って、いつも嘆いていたわよ! 私がそのさみしさを埋めてあげてたんだから、むしろ感謝してほしいくらいだわ!」
……そういうことでしたか。2人は常習的に、私を裏切り続けていたのです。怒りで燃え上がりそうになる頭を必死で冷静にさせ、私は最後の通告をしました。
「息子さんは、うちで無事に保護しています」と伝えたとき、インターホンが鳴りました。B太くんのお父さん(ママ友の夫)がわが家に到着したのでした。
「私は今、あなたの旦那さまと一緒ですので、どうぞ、心置きなく"親睦会"を続けてくださいね」
一方的にそう告げて、私は電話を切りました。
B太くんのお父さんは深々と頭を下げ、「今後のことは、まず事実関係を確認して、必要なら弁護士を交えてきちんと対応するつもりです」と言いました。その誠実な姿に、私は自分の夫の愚かさを思い知り、最後の一滴だった信頼が完全に消え失せるのを感じました。
B太くん親子が帰っていき、静けさが戻ったリビングで、私のスマホが再び鳴りました。表示は「夫」。
さようなら、私を裏切った夫へ
「本当にごめん! 彼女とはもう解散になったから……今すぐ家に帰るから!」しどろもどろに言い訳を始める夫に、私は静かに問いかけます。
「あなたの言う『親睦会』は、いつから続いていたのかしら?」
「えっ……」
「『今に始まったことじゃない』そうね。あなたの浮気相手が、自分で全部教えてくれたわ」
2人は、「学校の仕事だ」と言って、いつでも自由に会えるようにするため会長と副会長になったのでしょう。電話の向こうで夫が絶望しているのがわかりました。観念したように、夫は情けない本音を吐き出し始めました。
「……お前は仕事でいきいきとしてるのに、俺にはなにもないって思ってさ……。そんなときに彼女に必要とされて、関係を持ってしまったんだ……。そして、PTA会長になって、仕事で輝いてるお前に、俺だって家庭や地域でちゃんと居場所があるんだって、見返したかったんだ……!」
そんな言い訳で私が納得するはずがありません。私ははっきりと告げました。「そんな話で済むと思ってるの? 私は息子と一緒に実家に帰るから。学校も転校させるわ。あなたたちはここで思う存分、後ろ指を指されたらいいのよ」
「頼む! 離婚だけはどうか……! 俺、専業主夫だから、離婚したら無職なんだぞ!?」
「大丈夫よ。不倫を重ねる元気も体力もあるんだもの。仕事だってその気になれば見つかるわ」
冷たくそう言い放つと、電話の向こうから「そんな……嘘だろ……」と絶望したような声が聞こえてきました。
その後──。
弁護士を通じて話し合い、私たちは離婚。息子の親権は私が取りました。夫はなんとか派遣社員の仕事を見つけ、今は必死に働きながら養育費と慰謝料を支払っています。
B太くんのお父さんからも、離婚の報告がありました。PTA役員の面々に確認し、当夜に正式な会合がなかったことを把握。さらに、妻のクレジットカード明細にホテル代や深夜のタクシー代の請求が見つかり、疑念は確信に変わったと言います。親権は彼が持つことになったそうです。彼女は遠方の実家へ戻ったと聞きました。
息子たちは相変わらず仲が良く、お互い別々の学校になってもメールのやりとりをしています。子どもたちなりに何かを察しているのか、お互い親の話はしないようですが……。
私は相変わらず仕事を頑張っています。両親のサポートを受けながらではありますが、息子にできるだけ不自由をさせないように、そして将来行きたい道へ進めるように、息子が独り立ちするまで、頑張り続けたいと思っています。
※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ママ友という関係性の難しさと、そこから派生するトラブルの深刻さを改めて感じさせられましたね。他人の利益を自分のものにしようとする「強欲さ」も、信頼を踏みにじる「裏切り」も、どちらも人としての尊厳を傷つける身勝手な行動です。今回の主人公たちは、不当な要求や裏切りに対し、冷静かつ毅然とした態度で立ち向かい、それぞれ平穏な生活を取り戻しました。
どんな関係においても、大切なのは相手への「敬意」を忘れないことです。できれば距離を取り、深く付き合わないようにしたいですが、それが難しい場合は、自分や子どものためにも、無理に付き合わず「境界線」をはっきり引く勇気を持ちたいですね。