育児に無頓着な父親が放ったひと言
私には2人の娘がいます。先日長男を出産し、初めての男の子誕生に家族や親戚は大喜びでした。長男は大きく生まれてきましたが、生後2カ月経ったころ、私は体重がなかなか増えていないことに気づいたのです。健診ではとくに指摘されなかったものの、母乳をあげてもなかなか満足に寝てくれないこともあり、やはり足りていないのではと感じるように。これまで母乳育児しか経験しておらず、今回も完全母乳で育てられると思っていた私は、少々自信をなくしてしまいました。これまで母乳育児への強いこだわりから、「混合への切り替え」をすすめられるのが嫌で、授乳の悩みを夫に相談するのには抵抗がありました。そのため、月に一度帰っていた実家で、母と2人になったタイミングで悩みを打ち明けたのです。しかしそのとき、外出していた父と夫がたまたま戻ってきてしまい、私の話を聞かれてしまうことになったのです。
すると母よりも先に、父が「3人目にもなると母乳も枯れて出てないんじゃないか? お前の乳はもうダメダメだな! ミルクになんか頼ってたら母親失格か!? なんてな!」と、笑いながらとんでもない失礼な発言をしたのです。私はあっけに取られ、何も言い返せません。
すると、隣にいた夫がすかさず口を開きました。「お義父さん、子どもがちゃんと育つことが一番大切ですよ。妻の負担が少しでも減って、子どもたちと笑顔で過ごせるなら、栄養満点の育児用ミルクに頼っても僕は全然いいと思いますよ」とズバリ。夫が冷静な返しをしたことで、場が静まります。夫が続けて「あと、母乳か育児用ミルクかは、男が口を出せることじゃないと思うんです。男の僕たちにできないことを頑張ってくれてるんですから」と苦笑い。父親は一瞬言いよどみ、バツが悪そうに黙り込んで、「そうだな」とひと言だけ言ったのでした。
夫の発言には少々驚きましたが、これまでなんとなく相談しにくかった授乳の悩みも、もっとオープンに話してもいいのだと実感。母も「夫くんがあれだけ言ってくれたら、私の出る幕はなさそうね」と笑って言ってくれました。
後日、「母乳と育児用ミルクの混合にすることにした」と母から報告を受けた父は「あぁ、そうか。元気に育ってくれればそれでいい」とひと言言ったそうです。育児用ミルクをたくさん飲む息子は大きく成長してくれています。
産後間もなかったこともあり気持ちに余裕がなかった私は、父の発言をダイレクトに受け止めてしまい傷つきました。しかし、夫が父にはっきりと言ってくれたおかげで救われ、これまで「母親が頑張るもの」と勝手に思い込みひとりで悩んでいた育児も、もっと夫に頼ってもいいのだと3人目にしてようやく気づくこともできました。
妊娠や出産に関する悩みは人それぞれ。とくに授乳の方法については、ママたちにとってデリケートな悩みだと思います。だからこそ、ママの思いを尊重すること、相手の立場に立って考えた発言が大切だなと思った今回の一件。私自身も、「母乳で育てなきゃ」「母が頑張らないと」という思い込みは捨て、もっと「夫婦で子育て」することを意識しようと気づけてよかったです。
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授乳に関する悩みは、ママにとってとてもデリケートなものですが、今回の旦那さんのようにパートナーがしっかり寄り添い、支えてくれると本当に心強いですよね。
2人を完全母乳で育ててきた経験から、3人目も母乳育児で……! とこだわりたくなるのも無理はありません。ただ、母乳にも育児用ミルクにも、赤ちゃんに必要な栄養がしっかり含まれています。「母乳だからいい」「育児用ミルクだから悪い」ということは決してなく、何よりも大切なのは、ママと赤ちゃんが健康で笑顔でいられることです。どちらを選んでも、それはママと赤ちゃんにとっての最良の選択であるということを忘れないでくださいね。
また、赤ちゃんの体重や成長については、健診で特に問題がないと言われているのであれば、あまり心配しすぎなくても大丈夫です。もし不安なことがある場合は、次の健診のときに医師や保健師さんに気軽に相談してみると、きっと安心できると思います。地域によっては、母乳や育児に関する相談窓口を用意しているところもあるので、そういった場を利用してみるのもよいですね。
お父様が「3人目だから母乳の出が悪くなるのでは?」と仰っていましたが、何人目の出産かによって母乳の分泌に直接影響があるわけではありません。ただ、産後の体の疲れや睡眠不足、ストレスなどが重なると、母乳の出が悪いと感じることもあります。
そんなときは、赤ちゃんに頻繁に飲んでもらって母乳を作るスイッチである乳腺を刺激したり、水分や栄養を意識してしっかり摂ったり、無理せず自分をいたわる時間を作ったりすることが大切です。助産師さんや母乳外来に相談すれば、より具体的なアドバイスがもらえるので、ひとりで抱え込まずに専門家を頼ってみてくださいね。
「母乳で頑張らなきゃ」「自分ひとりで解決しなきゃ」と思い詰めず、家族みんなで協力しながら子育てをしていけるとよいですね。
著者:矢田むぎ/40代・ライター。おてんばな5歳長女とマイペースな3歳の次女、1歳になったばかりの長男とにぎやかに過ごすママ。自分に合った「頑張りすぎない育児」を考え毎日にぎやかに過ごしている。家族が寝静まったあとのひとり時間が大好き。
作画:sawako
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年9月)
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