「焼き方改革」で焦げとの戦いにピリオドを

皆さんは、ロールパンをトースターで焼くときにどのように置いていますか?おそらく多くの方が、上の写真のように丸い方を上にして網にのせているんじゃないかなと思います。
そう、本来はそれが“正方向”。パンとして最も堂々とした佇まいで、ロールパン的にも一番見られたい角度でしょう。
今回の裏ワザによると、どうやらその“正方向”こそが、焦げの温床なのだとか。トースターにロールパンを並べるときに、逆さに置いて焼くことできれいに焼けるのだそうです。
いざ、実践!
ネットで見つけた「ロールパンが焦げない裏ワザ」を試してみた!

今回は、通常の向きと逆さ置きの2パターンで焼いて、どちらが焦げにくいかを検証してみました。
逆さ置きにしたところで熱源までの距離もそう変わらないので、表に焦げ目がつくか裏に焦げ目がつくかの違いではないかと予想します(焦げを隠蔽しやすくする裏ワザ……?)。
いつも通り、予熱したトースターで2分30秒ほど焼きました。

当然ですが、置き方以外はすべて同じ条件です。
焼きあがったら、火傷しないように気を付けてアツアツのロールパンを取り出しましょう!
結果は、このようになりました。

・左:焼いていないロールパン
・真ん中:裏ワザ「逆さ置き」で焼いたロールパン
・右:いつも通り焼いたロールパン
おやまあ。これは分かりやすい結果が出たのではないでしょうか。
見た感じ、左と真ん中の違いが分かりにくいですが、触ってみると大違いです。加熱していないものがしっとりとしているのに対して、真ん中のロールパンはパリッとしています。
見事にてっぺんを焦がした右のロールパンと、逆さにして焼いた真ん中の差は、一目瞭然。
表がきれいでも、裏面が真っ黒焦げの腹黒パン(言い過ぎや)になっているんだろうと少しでも疑った方は、こちらをご覧ください。

左が逆さ置きにして焼いたもの、右が通常通りに焼いたものです。焦げていませんね。
え……何でだろう!?原理はよく分かりませんが、ロールパンを焼くときは逆さ置きにした方が良さそうなことだけは、理解。
家の中だけでやるのはもったいないほどの裏ワザなので、今度はホテルの朝食ビュッフェ会場でも披露したいなと思いました。
いつものメニューも、パンが焦げてないだけでちょっぴり垢抜けて見えます。

味も確かめねばと裏ワザのロールパンを一口かじってみると、表面の香ばしさがサクッと広がり、すぐに中の温かくてふわふわの生地に到達。
焦げの苦みがない分、小麦の優しい甘みがまっすぐに届きます。ロールパンって、こんなに上品な味わいだったんですね。
クロワッサンでも検証してみた!

せっかくなので、ロールパンだけでなくクロワッサンでも試してみました。
先ほどと同じように、普通の向きと逆さ置きの2パターンでトーストします。

・左:焼いていないクロワッサン
・真ん中:裏ワザ「逆さ置き」で焼いたクロワッサン
・右:いつも通り焼いたクロワッサン
いつも通りの置き方で焼いた方は、ずいぶんこんがりとしている模様(オブラートに包んで言うならば)。
逆さ置きで焼いた方を見ると、バターが多い分焦げやすいはずの表面が、驚くほど均一に焼けています。
外側の層はサクッと軽く、中はしっとりとやわらかいまま。焦げる手前でしっかり香ばしさをとどめた、理想的な仕上がりです。

朝の静けさを破るのは、いつだってパンの焦げをガリガリとこそげ落とす音でした。
このテクニックを知った今、机に散らばる黒い粉や、トースターの扉を開けた瞬間に押し寄せる敗北にも似た感覚が懐かしいほど。
ただ、上手く焼けるようになったというのに、トースターの前に立つとなぜか、焦げ取り用のナイフを手に取ってしまうんですよね。習慣って恐ろしい!
パンを焼くときには逆さ置きで決まり!
焼くときに上下を逆にしておくだけで、表面の焦げつきを防げるなんて、覚えておきたい一生ものの裏ワザです。
トースターでロールパンやクロワッサンを焼くときには、ぜひお試しくださいね!