「通報します!」と隣人が怒っていたワケ
当時、私は上の子を完母で育てました。1歳を過ぎたころから「いつ断乳しようか」と悩みつつも、夜泣きのたびに添い乳で寝かしつけるラクさに頼ってしまい、なんとなく1カ月月、2カ月と過ぎていきました。
そんな中、下の子を妊娠したことがきっかけとなり、ついに決心をしました。
何日間の戦いになるだろうか……。覚悟を決め、いびきをかきながら隣で爆睡している夫を横目に、私の孤独な戦いが始まりました。何をしても泣き止まない子どもを何時間も抱っこし続け、腕も心も限界。終わりが見えないつらさに、私も一緒に泣きたい気分でした。
すると、3日ほどたったころのことです。夜中にインターホンが鳴り、モニターを見ると険しい顔のお隣さんが立っていました。
こんな時間にいったい何だろうと、爆睡中だった夫を起こして、あわてて私も玄関に出てみました。
「毎日ものすごい泣き声で眠れない。虐待かと心配で、警察に通報しようかと思っている」
その言葉はとてもショックで、血の気が引くような感覚になりました。必死に育てているだけなのに……と情けなさで震えながら、泣き声についてお詫び。ただ、「今は断乳にトライしているところで、おっぱいが欲しくて泣いているんです。虐待ではありません」と説明。するとお隣さんは「てっきり何かされているのかと……。そういう事情まら我慢するから頑張って」と表情を緩めてくれ、なんとか最悪の事態は回避できました。
必死すぎて余裕がありませんでしたが、近所ですれ違ったときや挨拶をかわしたときなどに雑談ついでに今の状況を伝えておけば、ここまで心配させることはなかったはずです。日ごろの何気ない会話やコミュニケーションが、ご近所トラブルを防ぐ一番の鍵なのだと痛感した出来事でした。また、わが子の泣き声で眠れなかったお隣さんには大変、申し訳ないことをしてしまったと反省。壁に防音パネル・吸音ボードなどを貼るなど防音対策をしておけば良かったなと思いました。
※児童虐待が疑われる場合、すべての国民は通報義務があります。
著者:佐伯リアン/20代女性/2児の母。趣味はダンスや韓国ドラマ鑑賞、音楽鑑賞
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年10月)
※生成AI画像を使用しています