残業や出張を理由に帰宅が遅くなることが増え、事前に連絡もなく飲み会に行くこともしばしばありました。夕食を用意していても帰ってこない一方で、たまたま定時で帰宅した日には「飯が遅い」と不機嫌になることもありました。
予定を聞こうとすると、「疲れている」「しつこい」と突き放されるようになり、次第に会話も減っていきました。
夫への違和感が確信に変わった夜
そんなある日、夫は深夜に帰宅し、そのままリビングで寝てしまいました。
翌朝、テーブルに置きっぱなしになっていた夫のスマホに通知が表示され、偶然目に入った見知らぬ女性からのメッセージ。
「今日はすっごく楽しかった♡ 早く一緒になりたいな♡」
胸が一気に冷たくなりました。
私と夫のスマホの暗証番号は、娘の誕生日を設定していたので、夫のスマホのロックはすぐに解除できました。そこには浮気を確信させる内容の数々……。
でも不思議なことに、涙は出ませんでした。すでに夫の態度から、心が離れていたのだと思います。女とのメッセージのやり取りを私のスマホで撮影し、証拠を確保しました。
私は弁護士へ相談し、慎重に証拠を集め始めました。メッセージの履歴や写真など、夫と浮気相手は警戒しておらず、比較的短期間で必要な証拠が揃いました。
メッセージのやり取りの中で、夫が「昇進できそう」「部長候補に挙がっている」と書いているのを見つけました。さらに、浮気相手と将来の住まいについて話し合っている様子も確認できました。
静かに証拠を集めて
娘が実家に遊びに行っていた休日、夫は「大事な話がある」と言い、浮気相手を連れてきました。浮気相手は夫にぴったりくっつき、家じゅうを見渡し、ニヤニヤ……。
夫は淡々とこう切り出しました。
「離婚してほしい。会社の後輩と一緒になりたい」
「昇進したら、タワマンで新しい生活を始めるつもりだ」
私は落ち着いて答えました。
「離婚には同意します。ただ、タワマンに住むとか無理だと思うけど……」
夫と浮気相手の末路
私はすでに弁護士を通じて準備を進めており、夫から離婚を切り出された直後、両家にも事実を伝えました。夫の両親は事実を知ると、夫を厳しく叱責しました。とりわけ、日頃から孫をかわいがっていただけに、離婚によって孫と会えなくなる可能性があることが怒りを強め、縁を切られてしまったようです。
不倫の証拠を示し「慰謝料と養育費は、きちんと請求させてもらいます」と伝えると、二人の表情は一変。自ら不倫相手を家に連れてくるほど浮かれていたせいか、慰謝料や養育費といった現実的な問題は、二人の頭からすっかり抜け落ちていたのでしょう。それまで饒舌だった夫も言葉を失い、浮気相手の女性は視線を落としたまま黙り込みました。しばらく重苦しい沈黙が流れたあと、二人は何も言わずに立ち上がり、そのまま家を後にしました。
その後、夫の会社内でも事実関係が確認され、浮気相手の女性は地方の支店へ異動になったそうです。夫も降格となり、これまで描いていた将来設計は大きく崩れたようでした。物理的にも距離ができたことで、二人の関係はほどなく終わったそうです。浮気相手の女性は慰謝料の支払いもあり、生活は決して楽ではないと耳にしました。
夫は家族・両親・浮気相手、会社での信用、すべてを失い、憔悴していると聞きましたが、自業自得の結果だと思います。
現在、私は娘と二人で新しい生活を始めています。笑う娘の顔を見るたびに、守るべきものを守る選択ができて良かったと感じます。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。