やさしかった先輩が塩対応に
僕はカフェでバイトをしているのですが、先輩であるA子にはいつも強い口調で当たられていました。ほかのスタッフには笑顔なのに、僕にだけ「使えない」「もっとハキハキしたらどうなの」と厳しく、A子とシフトがかぶると、かなりつらいです。
僕がこのお店でアルバイトを始めたのは、高校生のときに常連として通っていたからです。
A子はそのころから働いていて、このときは僕にやさしく話しかけてくれる存在でした。それなのに、僕が働き始めると急に塩対応に。どうしてなのかまったくわかりませんでした。
塩対応の理由は…「タイプ」を誤解!?
僕はバイトが終わるとA子に声をかけました。A子からキツイことを言われるのがつらいこと、「何か傷つけるようなことをしてしまったか」と伝えると、A子は気まずそうな表情を見せながらも、「塩対応」だった理由を話してくれました。
実は僕が常連だったころからずっと僕のことが気になっていたと言うのです。僕が読んでいた本をこっそり買って読むほどで、仲良くなりたくて話しかけてくれていたらしく……。
ある日、僕の友人が「お前は気が弱いから、しっかりした気の強いタイプが合うよな」と話していて、僕もそれに頷いていたのを見たよう。あのとき僕は友人の話を流そうと、真剣な返事をしていなかったのですが、A子はそれを僕の本音だと勘違いしたとのこと。
そこから、僕がアルバイトで入ってくると知り、『気の強いできる女』を演じようとして、あの塩対応になってしまったというわけでした。
やさしい先輩に戻ったA子
A子の本音を知った僕は、「そんなことある…?」と驚いたままでした。
ずっと嫌われていると思い込んでいたのは完全な誤解で、むしろA子は僕の好みに合わせようとして空回りしていただけ。
僕もカフェにお客さんとして通っていたとき、実はA子に好意を抱いていました。ただ、今のキツイ物言いのA子が頭から離れず……。A子が好意を抱いているということに対しては、感謝の気持ちを抱きましたが、「お付き合いするのは……ごめんなさい」と伝えました。
それから、A子は僕が好きだったやさしい先輩に戻りました。A子は「よく考えれば、傷つけているってわかるはずなんだけど…振り向いてほしくて必死になってた」と恥ずかしそうにしていました。
翌日、一緒に出勤した僕たちを見て店長が驚いていましたが、事情を話すと「勘違いだったんだね」と笑ってくれました。A子の塩対応は、僕にとって苦い思い出になりそうです。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように!