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「高卒だし(笑)」高学歴の幼なじみに彼女を略奪された僕。帰り道、女性を助けると…大逆転の結末に!?

僕には過去、学生時代から交際していた彼女がいました。彼女とは約5年交際し、結婚も本気で意識するように。しかしそんなとき、僕は彼女から振られてしまいました。彼女は僕の幼なじみである男性を選んだのです。彼女に振られ、ショックで自暴自棄になった僕に、運命の出会いが……?

将来を考えると…?

僕は高校卒業後、大学への進学はせずに働き始めました。そして彼女である「A」も新卒で就職。2人とも社会人になったタイミングで、僕は彼女との結婚をより意識するようになりました。

 

ある休日、久しぶりにAと会う予定があり、少し浮かれながら待ち合わせ場所に到着。

 

そこで目に入ったのは、Aの肩に腕を回している男性の姿。その男性は、僕の幼なじみであるBでした。彼は、昔から僕を下に見てくるタイプで、僕は苦手意識を抱いていました。そんなBがなぜここに……?

 

疑問に思っていると、僕の姿を見たBが声をかけてきました。

 

「Aは低学歴なお前より、俺のほうがいいって」

 

聞くと、Bは大学を出てから有名企業に就職したとのこと。どういうことだ?と僕がAに視線を移すと、

 

「Bのほうが将来安定していると思うから」とA。

 

約5年間も付き合っていた、結婚を意識するようになった彼女から、こんなに一瞬で切り捨てられるとは思いませんでした。Aの話によると、高校を卒業するときに一度Bから告白をされていたそう。そこから、どっちにしようかとずっと迷っており、Bの就職が決まったタイミングでBを選ぶことにしたのだとか。

 

思いもよらぬ回答に、僕は何も言えずにその場を離れました。

 

この日を境に仕事でもミスが増え、心がどんどん沈んでいきました。

 

やさしい言葉をかけてくれたのは

Aに振られて数日後。僕はまだ自暴自棄になっていました。「なにもかもどうでもいい…」と思っていた帰宅途中、歩道橋の階段で前を歩いていた女性がつまずいて……。

 

反射的に手を伸ばした僕は、そのまま女性と一緒に数段転んでしまいました。彼女にけがはなかったようですが、僕は足を強打。あまりにも痛かったので女性に救急車を呼んでもらい、そのまま病院へ。結果的に足を骨折していました。

 

数日入院することになったのですが、その女性は「自分のせいでけがをさせてしまった」と強い責任を感じたよう。翌日から毎日のようにお見舞いに来てくれました。

 

最初は恐縮するばかりでしたが、話していくうちに彼女は僕の弱さや情けない部分にも耳を傾けてくれました。母子家庭で大学進学を諦めたこと、働いて家族の支えになりたいと考えていたこと、彼女に振られて自暴自棄になっていたことなど……彼女は真剣に聞いてくれたうえで、

 

「ご家族を思って選んだ道を、誰かが否定する必要はないと思います」

 

と言ってくれました。彼女の言葉に僕は気持ちが落ち着いていくのを感じましたし、彼女とは会話を重ねるうちに打ち解けていきました。

 

僕が助けた「彼女」の正体

退院が近づいたころ、彼女は真剣な表情で「お話があります」とやってきました。僕が「なんだろう」と疑問に思いつつ頷くと、

 

「もし独身でしたら…結婚を前提に考えて、交際していただけませんか?」

 

と彼女。突然の言葉に驚いてしまった僕を見て、彼女は事情を説明してくれました。実は、彼女の実家は中堅企業を営んでいるとのこと。自分はそこで働きながら会社を支える立場にあるようです。ひとり娘である彼女は、将来一緒に会社を支えてくれる誠実な人を探していたそうで……。僕の話を聞くうちに、めげずに頑張る僕の行動や生き方に心を動かされたと言いました。

 

もちろん僕自身、いきなりの告白に戸惑いはありました。しかし、僕も彼女のまっすぐさに救われた部分がありました。「今すぐに婚約をすることは難しいけれど、お付き合いから始めたい」と伝えると、彼女は頷いてくれました。こうして僕たちはお付き合いをすることになったのでした。

 

数年後に訪れた「逆転」

お付き合いしてから数年後、僕と彼女は正式に婚約をしました。僕は彼女の実家で営んでいる会社に入社し、現場や総務の補佐として働くことに。

 

社長として方針を決めていくのは彼女で、僕はその補佐をする役割。派手さはありませんが、社員の相談に乗ったり、業務の調整をしたり、地道な仕事が性に合っていました。

 

ある日、彼女を連れて実家に帰省すると、家の前でずっと話している2人組の姿がありました。不審に思った僕が外に出てみると……そこにはAとBの姿が! どうやら、僕の実家に停まっている高級車を見て驚いていたようでした。

 

僕が2人に事情を説明すると、

 

「学歴もないのに、彼女の会社で働けてるのは運がいいよな」

 

とB。しかも、あろうことか僕の隣にやってきた彼女に「連絡先交換しない?」と声をかけていたのです。しかし、彼女は

 

「学歴は大切ですが、それだけで人の価値は決まりません。 少なくとも、パートナーの前で平気で他の女性に声をかける人より、誠実に働く人のほうを私は信頼します」

 

とキッパリ。後ろにいたAも、Bの様子を見て激怒していました。彼女はBにも

 

「目先の利益を優先して、それまであなたのことを大切にしてくれた人をあっさり捨てるなんて最低」

 

と冷たく言い放ちました。あの日の悔しさが、ゆっくりと溶けていくのを感じました。

 

AとBの悲惨な末路

僕たちはお互いに支え合い、その後結婚。

 

僕は彼女の隣で、会社の実務を支える補佐として働き続けています。

今でも、 「学歴のない僕が、この立場にいていいのか」と感じることがあります。

 

そのたびに、彼女は「あなたが誠実に仕事をしてくれるから、私は自分のやりたいことができるの」と言ってくれます。そう言ってもらえることが、僕の心の支えです。

 

一方で、AとBも結婚したようですが……。同級生から聞いた話によるとAの浪費癖とBの浮気が発覚し、すぐに離婚。2人は泥沼の離婚劇を繰り広げた結果、仕事にも影響がでて、私生活はともにボロボロのようです。

 

※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

 

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