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「婚約破棄ね!」職場の先輩に婚約者を奪われた僕⇒数年後、元婚約者が泣きついてきて…?

僕には婚約関係の彼女がいました。順風満帆に思えた関係でしたが、久しぶりのデートの日に、信頼していた職場の先輩が彼女の隣に立っていて……?

僕たちのデートに混ざる先輩

僕は以前、とある企業の地方支社で働いていました。僕には数年交際のうえ婚約をし、結婚式も控えている彼女・Aがいました。

 

忙しさですれ違う日々ではありましたが、そんな彼女と久々にデートをすることに。デート当日待ち合わせ場所に向かうと、Aは僕の職場の先輩男性と一緒にいました。この先輩は転勤で僕が勤める支社に来ており、僕とも年が近く、仲良くしてもらっていました。

 

先輩が転勤してきたばかりのころは、先輩が職場で「ひとりでさみしい」とよくこぼしていたのを覚えています。そのため、彼女とのデートの約束をしていた日に、僕が気を利かせて「先輩が良かったら一緒にどうですか?」と誘いました。

 

それ以降、僕とAのデートの際に先輩がついてくることがたびたびありましたが、Aも「全然いいよ」と笑っていたので、僕は「みんなで仲良くやれてよかった!」なんてのんきなことを思っていました。

 

その日も、「さっき、偶然会ったから先輩も一緒でいい?」とAに聞かれて、一緒に食事をすることに。先輩も、「話したいことがあったしちょうどいいや」と言っていました。

 

Aと先輩の関係

デートの帰り道、2人は妙に楽しそうで……。僕はその姿を見て、「ずいぶん親しげだな…いつの間にそんなに仲良くなったんだ?」と違和感を持ちました。

 

僕は「そういえば、先輩、話したいことがあるって言ってませんでしたっけ?」と聞くと……。

 

先輩は急に真顔になって、僕のほうを向くと「案外鈍いな、お前」と言ってきました。僕が何のことかわからず動揺していると、Aも続けて言いました。

 

「そうなの。本当に鈍感なんだよね、この人。気も利かないし、あなたとは大違いなんだ」

 

2人によると、どうやらAと先輩は僕に秘密で仲を深めていたよう。Aは僕のことを「つまらない、真面目なだけの人」と思っていたみたいでした。

 

僕が言葉を失っていると、Aは迷いなく「婚約は白紙にして。私、この人と付き合うから」と告げました。

結婚式の予約をしていることを伝えても、「キャンセルしておいて。キャンセル料はお願いね」とひと言。2人は軽く笑い合い、僕を置いてその場を去っていきました。

 

連絡が取れない!

もちろん、彼女の言葉通りそのまま……なんてわけにはいきません。Aとは改めてちゃんと話し合いをしようとしましたが、その後、彼女とは連絡が取れなくなってしまいました。

 

彼女の両親を交えた話し合いの場も設けましたが、彼女は現れませんでした。一方的な婚約破棄に、Aの両親からは謝罪され、「慰謝料を払わせる」と言ってくれたのですが、話し合いの場にも現れず、こちらからの連絡を無視している彼女が慰謝料を払ってくれるとは思えませんでした。そのため僕は「もう彼女とは終わったことにします。慰謝料はいりません」と彼女の両親に伝えました。

 

Aとは顔を合わせずに関係が終わりましたが……。職場では、先輩と顔を合わせなければなりませんでした。気まずいなと思っていたものの、先輩は、何事もなかったかのように話しかけてきました。

 

「元気だせよ。彼女は俺が幸せにするからさ」

 

そんな先輩が受け入れられず、僕は会社を退職することを決意。仕事を変えて、引っ越しもして、心機一転することにしたのです。

 

先輩の正体とAの末路

この一件から数年。僕が街を歩いているときに、声をかけてきた人物がいました。なんと、それはAでした。僕が無視して立ち去ろうとすると、Aは「大事な話があるの!」と僕を引き留めてきて……。

 

なんと「やり直してほしい」と言うのです。Aによると、先輩は既婚者だったとのこと。先輩が離婚したので結婚できたものの、今度は若い女性と浮気をしたようで……。

 

Aが不憫だとは思いましたが、僕は「Aが選んだ道だよね。僕にはもう関係ないよ」と伝えました。それでも引かないAに困っていると、僕の横に娘と妻が駆け寄ってきました。

 

僕は「…この通り、もう家族がいるから」と伝えると、Aは驚いたような顔をして、立ちすくんでいました。

 

Aに振られてから、正直しばらくの間立ち直れませんでした。しかし、仕事を変え、住む場所を変え心機一転を図り、転職先の会社で妻と出会ったのです。今では、Aとの別れは妻と出会うために必要なものだったのかもしれない、なんて思ってしまいます。

 

※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

 

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