僕をバカにする部長
取引先企業のB社は、いつもわが社に仕事を発注してくれるお得意さまです。僕は緊張しながら高級料亭に入り、B社の担当者である女性にあいさつをし、A山さんと一緒に席につきました。
そして、次々と高級カニといった料理が運ばれてきたのですが、なぜか僕の分だけ、軽いおつまみ程度しかなく……。店の予約をしたA山さんに思わず、「僕の分は……」と尋ねると、驚きの発言が飛び出したのです。
「君は高卒の技術者だろ。ビジネスの話は理解できないだろうし、高い料理を食べる資格はない。そのつまみを食べたら、さっさと帰ってくれ」
A山さんは以前から僕の学歴をバカにしているようでしたが、ここまでするとは思いませんでした。取引先の担当者もこの発言には驚いたようで、「そんな言い方は……。技術面のこともご相談したく、今回は彼にも来ていただいたのですが……」
それでもA山さんは、「技術面のことも俺が答えるので大丈夫です。邪魔者には帰ってもらって、今日は2人で会食を楽しみましょう」と考えを変えませんでした。
僕は悔しさを感じましたが、A山さんに逆らうことはできません。「それでは、ここで失礼します」と席を立ったとき、取引先の担当者が口を開きました。
取引先の担当者の正体は!?
取引先の担当者は怒った様子で、「学歴で人を差別するような言動は、見ていて気持ちのいいものではありません。彼は大学は出ていませんが、技術者として優秀なことはよく知っています。なぜなら、彼は私の弟なんですから」と発言。そう、実は取引先の担当者は、僕の兄の結婚相手、つまり義理の姉だったのです。
A山さんは動揺し、「ど、どうして先に言わなかったんだ!」と僕に声を荒らげましたが、義理の姉は「仕事とプライベートは別です。それに、知っていたら態度を変えたんですか? それはそれでどうなんでしょうか……」と反論。
さらに、「あなたのような社員が部長を務める会社と取引をすることは、リスクがあると思います。今後も仕事をお願いするかどうかは、会社に帰って上司に相談させてもらいます」と宣言し、その場で会食はお開きとなりました。
お店を出たA山さんは呆然としながら、「俺は会社に戻る」と言ってタクシーに乗車。義理の姉に「さっきはありがとう」とのメッセージを送信すると、すぐに「あなたがひどいことを言われている状況に我慢できなくて……」と返ってきたのでした。
A山さんのその後は…
それから数週間後、義理の姉の会社とは、営業の担当者からA山さんを外すという条件で、今後も一緒に仕事をするという話でまとまりました。
そして、A山さんは上層部から「技術者への理解が不足している」と怒られ、しばらくは地方にあるわが社の研究所で仕事をするとのこと。
また、彼は今回の件で心を入れ替えたようで、地方転勤になる前には僕のもとを訪れ、「会食の際は失礼な態度をとって悪かった。君の義理のお姉さんにも謝っておいてくれ」との謝罪が。僕は「研究所に行けば、わが社の技術者たちがどれだけ熱心に仕事をしているかわかると思います。頑張ってくださいね!」と言って、A山さんを送り出したのでした。
僕も、会社や取引先の皆さんの役に立てるよう、これからも仕事に邁進していきたいです!
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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