同僚と飲んで…“わが家へ泊まる”流れに
久しぶりに3人で飲んだこともあり、仕事の話から最近のプライベートな話題へと移り、気づけば終電の時間が近づいていました。「この時間だと、帰るの大変じゃない?」と言い、「よかったら、うちに泊まる?」と、何気なく口にしてしまいました。
自分でも驚くほど、軽い気持ちでした。私は婚約中で、近いうちに結婚する予定。だからこそ、まったくやましい気持ちはなかったし、単純に“終電を逃した同僚を気遣うひと言”のつもりでした。
3人でタクシーに乗り、私のマンションへ。「彼女、今日は実家に帰ってるんだよね?」と同僚に聞かれ、「うん」と答えました。数日前、彼女は「今週後半は実家へ行く」と言っていたはずでした。
明日は土曜。少し酔いも回り、頭の中では「明日はゆっくり寝られるな」なんてことを考えていました。そのときはまだ、このあと自分の人生が大きく変わる出来事が待っているなんて、思いもしませんでした。
自分の部屋だよね…?玄関に覚えた違和感
マンションに着き、自宅の鍵を差し込み、いつものようにドアを開ける――その瞬間、視界に飛び込んできた光景に、頭が真っ白になりました。玄関には、見覚えのない男物の靴。私の靴の横に、明らかにサイズの違うスニーカーがきちんと揃えられていたのです。
一瞬、思考が止まりました。「……あれ?」後ろにいた同僚2人も、気まずそうに足を止めます。「もしかして……彼女、帰ってきてる?」と同僚が小声で言いました。私はどこか嫌な予感がして、同僚に「ごめん、今日は帰って」とだけ伝えました。2人は何も聞かず、ただ「大丈夫?」とだけ言い残して帰っていきました。
恐る恐る部屋に足を踏み入れると、リビングの電気は消えていますが、寝室のほうからかすかに物音がします。その瞬間、すべてを察しました。頭では否定したかった。友だちが来ているだけかもしれない。
震える手で寝室のドアを開けると……そこにいたのは、布団から慌てて起き上がる婚約者と、知らない男。彼女は私を見るなり顔色を変え、男は状況が理解できていない様子で固まっていました。「……どういうこと?」自分の声が、驚くほど冷静に聞こえたのを覚えています。
彼女の話を聞いたあと…私が下した決断は
しばらくの沈黙のあと、彼女は泣きながら言い訳を始めました。「説明させて」「一時の気の迷いなの」聞き慣れたフレーズが次々と並びます。男は彼女の同僚で、以前から相談に乗ってもらっていたらしい。
「結婚が不安だった」「最近、あなたは仕事ばかりで……寂しかった」どれも、どこかで聞いたことのある理由でした。どうやら彼女は、私が出張から帰ってくるのを明日の夜と勘違いしていたようです。あまりに予想外の展開すぎて、私は怒る気持ちも、責める言葉も出てきませんでした。
私は男に向かって「あなた、彼女が婚約していること、知ってました?」と聞くと、男は目を伏せ、小さくうなずきました。その瞬間、すべてが終わったような気持ちになりました。
ここは私が契約しているマンションです。私は彼女に「5日以内に荷物をまとめて出ていって。ここは俺の家だから」と告げました。彼女は泣き崩れ、「結婚はどうなるの?」と迫ってきました。
「結婚は、白紙だよ」それだけ伝え、私はその夜、友人の家に泊まりました。
彼女と浮気相手、そして私が選んだその後
5日後、部屋に戻ると、彼女の荷物はほとんどなくなっていました。そして、リビングには婚約指輪だけがぽつんと置かれていて……。
後日、共通の知人から聞いた話では、彼女はその男ともすぐに関係がこじれ、職場でも噂になり、居場所を失ったようです。一方で、私は周囲への説明で大変な思いはしたものの、驚くほど心は軽くなっていました。
裏切られた事実は消えないけれど、結婚前に真実を知れたことは、不幸中の幸いだったのかもしれません。そして、近いうちに引っ越し先を探し、新しい生活をスタートさせようと思っています。
◇ ◇ ◇
結婚を控えた相手の裏切りは、想像以上に心をえぐる出来事ですよね。つらい経験ではありますが、彼女との別れを決断した勇気は、これからの人生を前向きに切り開く大きな力になるはず。自分の気持ちを大切にしながら、笑顔あふれる未来へ進んでいってほしいですね。
【取材時期:2026年1月】
※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。