「悲劇のヒロイン劇場」開幕
部屋にお義母さんがいないことを確認した私は、ケンと一緒に探しに行きました。
お義母さんはすぐに見つかったのですが……。













「また始まった……」とあきれるユリさんでしたが、義母の部屋には一番高いコートとお菓子、そして財布が見当たりません。それを見たケンさんは、「ただの家出。いつものアピールだ」と冷静に断言しました。
しかし「何をしでかすかわからないから」と、ケンさんとユリさんは義母を探しに。そして、公園で2人を待ち受けていたのは、集まった人々に「嫁に3日も食べさせてもらっていない」と嘘泣きをして同情を買う、義母の姿でした。
ケンさんが現れると「ごめんなさい! 叩かないでぇ!」と怯えるフリ……周囲の目はケンさんへと向けられます。
しかし、ケンさんは動じませんでした。「俺がいつ母さんに暴力振るった?」と言い放つと、義母がキッチンで盗み食いをしていた映像を群衆に突きつけました。
さらに、ケンさんが義母のカバンを逆さまにすると、中からは靴や靴下、そしてお菓子がドサドサと転げ落ちます。
「お義母さん、お菓子を持ってピクニックですか?」
ユリさんの追い打ちのひと言に、先ほどまで同情していた人々は一変してドン引き。
都合が悪くなり、「アンタたちが私を大事にしないから世間に知らしめてやるのよ!」と開き直る義母を、ケンさんは「帰ってこれからのことを話し合う。最後の話し合いだ」と家へ連れ帰るのでした。
◇ ◇ ◇
同情を引くために「死」を匂わせたり、人前でわざと被害者を演じたりする義母の承認欲求と嘘の徹底ぶりには、もはや恐怖すら感じてしまいますね。
常識の通じない相手に対しては、どれだけ相手の姿があわれに見えたとしても、一時の情に流されず、これまでの悪行や嘘をひとつずつ記録し、真実を周囲に明らかにする準備を淡々と進めることが大事なのですね。家族の平穏を壊さないためにも、嘘を許さない毅然とした態度を貫くことを、最優先にしたいですね。
小出ちゃこ