赴任当初、夫は毎週末欠かさず新居へ帰ってきてくれました。しかし、数カ月が経つころには「仕事が忙しい」「休日出勤になった」と理由をつけて、帰宅の頻度が目に見えて減っていきました。
寂しさはありましたが、それ以上に「不規則な生活で体を壊していないか」と、夫の体調ばかりを心配していた私は、本当におめでたい妻だったのだと思います。
夫と連絡がつかず、募る不信感
数カ月ぶりに夫が帰宅することになった週末。私は朝から夫の好物を買い込み、腕によりをかけて手料理を準備して待っていました。しかし、約束の時間を過ぎても夫は現れません。電話は留守電につながり、メッセージを送っても既読すらつかないまま。
不安で一睡もできずに迎えた翌日の昼過ぎ、スマホに通知が届きました。
『ごめん、急に仕事が入って今週も帰れなくなった』
たった一行の、素っ気ないメッセージ。それを見た瞬間、私の中でプツンと音がして、夫への信頼が完全に崩れ去りました。
電話一本よこさず、こちらがどんな思いで待っているかも無視して、画面越しに済まそうとするその不誠実さ。問い詰める気力すら失せた私は、返信すらしないまま家を飛び出し、夫の赴任先へと向かう新幹線に飛び乗ったのです。
夫の赴任先に突撃すると…!?
仕事が入ったと言っていたはずなのに、夫の職場があるビルは真っ暗で人の気配はありません。私はその足で夫が住むマンションに向かいました。しかし駐車場に車はなく、夫も留守……。マンションの入り口を見張ることができる向かいのカフェに入り、帰りを待つことに。
2時間ほど経ったころ、戻ってきた夫は、ふわふわとした雰囲気の若い女性を連れていました。私の嫌な予感は的中し、夫は単身赴任先で不倫をしていたのです。
居ても立ってもいられず、私は夫の部屋に乗り込みました。まさか私が訪ねてくるとは思わなかったようで、激しく動揺する夫と不倫相手。
夫は「毎日ひとりの生活が寂しくてつい……」と言い訳をしましたが、寂しいのは私だって同じ。不倫をしていい理由にはなりません。
夫に反省させ、浮気相手に慰謝料を請求すれば解決するかと思いきや、夫は信じられないことを言い出したのです。
衝撃の事実にあぜん
「彼女、妊娠してるんだ。お前との息が詰まるような、きっちりしすぎた生活には疲れたから、離婚しよう」
それを聞いて、私の頭の中は真っ白になりました。正直、浮気は疑っていたものの、ここまでの展開は予想していなかったのです。
しかし、横でニコニコしている不倫相手に「私からもお願いします。離婚してください」と言われ、私は腹を立てる気力も失い、そのまま離婚を承諾しました。
離婚してしばらくは落ち込んでいましたが、時間とともに傷も癒え、元夫と不倫相手からもらった慰謝料で趣味に専念できたので、結果オーライだと思えるようになりました。
風の噂で聞いた話では、その後、元夫と不倫相手は再婚して、無事に子どもも生まれたようです。もう二度と会うことはないと思っていたのですが……。
うまくいくと思ってた?
1年ほど経ったある日、私の前に元夫が現れ「やっぱりやり直したい」と言い出しました。しかし私たちはキレイサッパリ別れていて、相手には子どももいるはずです。今さらそんなことを言っても、無理に決まっています。
それでも元夫は、再婚したけれどもうまくいかないと泣きついてきました。
「誰と再婚してもうまくいかないだろう」という私の予想は的中。なぜなら、夫の生活態度はあまりにだらしなく、その上ひどい浪費家なので、私が必死に彼をフォローし、家計を管理して生活を支えてきました。そんな彼の本性を知らない他の女性が、まともに付き合っていけるはずもありません。
聞いた話によると、再婚相手も元夫に似ていたようで、家の中はぐちゃぐちゃ。生活費を残すことなく子どもの洋服を買い漁ってしまうため、生活もままならないようでした。しかし、それは自分自身が選んだ道。しっかり向き合ってもらうしかありません。
一時の感情に流されてしまった元夫は、自分に合うタイプの女性が見極めきれず、大変な思いをすることになりました。しかし子どもには何の罪もありません。せめて不自由な思いをさせないように、生活を立て直してほしいと願っています。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。