けれど、いつからか夫は急に外見を気にし始め、飲み会や泊りがけの出張が増えていきました。私は娘と二人きりで過ごす時間が増えていき、胸の奥に、言葉にできない不安が募っていきました。
夫の浮気現場を目撃!
夫が泊りで出張に行っていたある週末、私は気晴らしに大型ショッピングモールへ足を延ばしました。すると、そこでなんと夫を目撃! 隣には若い女性がいて、二人は腕を組んで歩いていたのです。
ショックを受けつつもすぐにスマホで写真を撮り、私は二人に駆け寄りました。
「どういうこと?」と問い詰めると、夫はあっさり不倫を認めたのです。
育児で疲れ切っている私は女として見られない、会社の後輩の若い彼女と一緒にいたいのだと。女性は、私に勝ち誇ったような笑顔を向けてきました。そして二人はそのまま去っていってしまったのです。
私はひどく傷つき、何も言えず、ただ娘を抱きしめることしかできませんでした。
夫から電話が……
家に戻り、私は震える手で母に電話をしました。
起きたことをすべて話すと、すぐに「集まろう」と言ってくれたのです。
母は義両親にも声をかけ、わが家に両家の両親が揃いました。
今日撮影した証拠の動画や写真を見せると、義両親は「うちのばか息子が……本当にごめんなさい」と頭を下げました。
そのとき、夫から電話がかかってきました。電話口で、彼はいつもの調子で言いました。
「今から帰るから♪ あ、離婚届持って帰るから、サインしろよ」
私は、両親たちの顔を見回してから、静かに答えました。
「……わかった。待ってるね」
不倫夫を待ち構えていたのは?
玄関に現れたのは、夫ひとりでした。リビングに足を踏み入れ、両家の両親が揃っている光景を目にした瞬間、彼の表情から血の気が引いていくのが分かりました。
しばらくの沈黙のあと、義父が低い声で口を開きました。
「話はすべて聞いた。妻と子どもを置き去りにして、不倫しているそうだな」
夫は何か言いかけましたが、言葉になりませんでした。
「娘は命がけで子どもを産んだのに、子育てまで一人きりでさせられていたなんて。家族を裏切ったあなたを、私たちは一生許さない」と母。誰も怒鳴りませんでした。ただ淡々と静かな怒りを伝えます。
義母が最後に、はっきりと言いました。
「ここは嫁ちゃんの実家が用意した家だから、あんたはすぐに出て行きなさい。あ、うちには来ないで。金輪際、関わりたくないから」
逃げ道はありませんでした。
夫は何も言えず、深く頭を下げると、荷物を持って家を出て行きました。
不倫夫と離婚、その後
その後、私は弁護士を通して正式に離婚の手続きを進めました。
夫が後輩女性と浮気したことは会社でも知られるようになり、夫は降格、さらに地方の支店に異動になり、女性は居づらくなって退職したと共通の知人から聞きました。
私はあの一件後、娘と実家に戻り、仕事に復職。両親にサポートしてもらいながら、慌ただしくも幸せな日常を取り戻しました。娘をかわいがってくれている義両親には、たまに顔を見せに行っています。
夫の裏切りの傷はまだ癒えませんが、かわいい娘とあたたかい両親と、おだやかな日々をつくっていければと思っています。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。