※コロナ禍前の体験談です
どんどん悪化していく風邪
子どもが生後10カ月を過ぎたころからしばしば風邪を引くようになりました。あるとき私が子どもから風邪をもらい、鼻水と微熱が。しかし、まだ授乳中だったこともあって風邪薬などは飲まず、自然治癒を目指すことにしました。
ところが、1週間経っても風邪は治るどころかさらに悪化。大量の青い鼻水と頭痛、そして38度を超える熱が出始めたのです。特に鼻水がひどく、ティッシュ1箱が1日で空になるほど鼻水がとめどなく出ていました。
医師の診断は「副鼻腔炎」
あまりにつらい症状が長引くため、ついに内科を受診することに。そこで診断されたのは「副鼻腔炎」でした。副鼻腔炎とは俗に「ちくのう症」と呼ばれているもので、鼻の穴につながる空洞部分(=副鼻腔)に膿がたまったり、炎症を起こしたりする病気だそう。
抗生物質を含むいくつかの薬をもらい、その後1週間ほどで症状は落ち着きました。薬は授乳中でも飲めるものだったので、授乳に影響は特にありませんでした。
飛行機で経験した地獄の頭痛
副鼻腔炎が落ち着いてきたころ、私の両親と子どもと共に東京から北海道へ行く用事がありました。しかし、飛行機が着陸態勢に入ったとき、事件が起こったのです。突如襲ってきた、目の奥を刺すような激しい痛み。
「目の前に星が飛ぶ」というのはこういうことかというくらい強烈なものでした。ひとまず膝の上に座っている子どもを隣の席の両親に預け、ひたすら耐える私。原因がわからないこともあり、痛みと同時に恐怖と不安との戦いでもありました。
頭痛の原因も「副鼻腔炎」!!
しかし数分後、それまでの痛みが嘘のように頭痛がおさまりました。着陸後スマホで調べてみると、出てきた言葉は「飛行機頭痛」。鼻が詰まった状態の副鼻腔が飛行機内の気圧の変化で膨張し、脳や鼻を圧迫することが原因だそうです。
副鼻腔炎を患った人がなりやすいという記載もあり、「またもや原因は副鼻腔にあったか!」と思いました。たしかに飛行機の中で少し鼻が詰まっていた気がしましたが、まさかそれがあんな痛みにつながるとは夢にも思いませんでした。
とても不快な症状が続く副鼻腔炎。私は出産まで副鼻腔炎とは縁がありませんでしたが、やはり産後はいろいろと体にも変化がありました。子どもだけでなく自分自身のケアも大事だなと痛感しました。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
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イラスト/塩り
監修/助産師 松田玲子
著者:優木このみ
2歳女児の母。出産後まもなく、夫の海外転勤のため家族でイギリスに1年ほど滞在。現在は帰国し日本で子育て中。自身の体験を中心に執筆している。