寝てくれない、泣きやんでくれない……。一生懸命お世話をしているのに、報われないこともたくさんありますよね。多くのママたちが大変と感じているお世話のなかで「この育児はしなくて大丈夫」「ここまでならラクをしてOK」というポイントを、小児科医であり、3児の母でもあるさくらんぼこどもクリニックの三日市薫先生が紹介します。今回はねんね・ぐずり編です!
ここが大変① 寝かしつけに時間がかかってクタクタ
むしろ一緒に寝てしまうほうがラク
赤ちゃんが寝ている時間を、残った家事や息抜きに使いたいママも多いと思います。早く寝かしつけたい気持ちもわかりますが、その焦りを赤ちゃんが感じ取っているのかもしれません。寝かしつけは赤ちゃんと向き合う時間と割り切って集中することが大切です。いったん一緒に寝てしまうのも良いでしょう。少し眠ると体も回復してラクになります。
寝る前に避けたい遊びとは?
早く寝かせたいならば「たかいたかい」などのダイナミックな遊びは避けたほうが良いでしょう。赤ちゃんが興奮して眠気も覚めてしまいます。眠気を誘いやすいのは、抱っこやバウンサーなどでゆっくり揺らす、やさしくトントン叩くといった規則正しい動きです。車に乗せると振動が心地良くて眠る赤ちゃんも多いですね。
ここが大変② 授乳しながらじゃないと寝ないから助けを借りられない
抱き方の工夫で授乳以外でも寝られるかも
授乳して途中からパパにバトンタッチするなど、徐々に変わってもらう工夫をしていきましょう。誰が寝かしつける場合でも、抱っこや一緒のお布団でトントンする際にはなるべく体を密着させて包み込むように意識してみましょう。赤ちゃんも安心して寝つきやすくなると思います。
どうしても授乳でなければ寝てくれないのならば、ママが寝かしつけている間に他の家事などを手伝ってもらうのも手です。
ここが大変③ なかなか泣きやまないとイライラしてしまう
泣かせっぱなしのときがあってもOK
おむつを替えてほしい、体調が悪い、おなかがすいたなど、泣く原因を確認して対応しましょう。どうしても泣きやまない場合は、泣き疲れるまで泣かせてしまうのも良いと思います。赤ちゃんは泣くことが1つの感情表現。心臓や肺の病気など泣かせると危険な赤ちゃんでなければ、基本的にはたくさん泣いても大丈夫です。そのうち泣き疲れて寝てしまうこともあるでしょう。
まずはママが落ち着くことが大事
ママと子どもは鏡のようなもので、ママがイライラするほど子どもはそれを感じ取り、ますます泣きやんでくれません。泣き声が精神的につらいときは、少しの間なら部屋を離れてもかまいません。でも、時々顔色を確認してくださいね。そしてゆっくり深呼吸して落ち着きましょう。そのあとに十分愛情を注いであげれば大丈夫です。
ここが大変④ 抱っこをしていないと泣くので何も手につかない
抱っこ以外で体を密着させる方法を試してみて
ずっと抱っこをしていると、ママも体力的に大変です。抱っこをしなくとも、体を密着させるだけで大丈夫な場合がないかを試してみましょう。例えば、一緒に横になればママも体を休められます、また、おんぶならば両手が空くので他の家事や用事もしやすくなります。
抱きグセの心配はいりません
抱きグセがつくのでは?と心配される方もいますが、0歳児には関係ありません。抱っこできるのは今のうちだけなので、思う存分抱っこしてあげてください。でも、歩けるようになってもラクをしたいからという理由で抱っこばかりするのは考えものです。
まとめ
子育ては頑張れば頑張るほど、うまくいかないとイライラしてしまいがちです。生まれたばかりの赤ちゃんなので予定通りいかないものです。同時にママも経験が浅いので完璧にできなくても大丈夫です。だんだんと経験しながら赤ちゃんの対処にも慣れていくものです。親子ともに、のんびり楽しく成長していってくださいね。