親の正解を押しつけていた
息子が高校卒業後の進路を考え始めたころ、私は安定した仕事に就いてほしいという思いから、資格の取れる学校を勧めていました。
「将来困らないほうがいい」「手に職があれば安心だから」と、何度も同じようなことを言っていたと思います。息子のためのつもりでしたが、今思えば、自分の不安を押しつけていたのかもしれません。
最初のうちは息子も話を聞いてくれていましたが、次第に返事が少なくなりました。進路の話になると「わかった」とだけ言って部屋に戻るようになり、親子の会話も減っていきました。
願書の下書きにあった本音
ある日、リビングに置かれていた書類の中に、息子が書いた願書の下書きを見つけました。見るつもりはなかったのですが、そこに書かれていた言葉が目に入り、思わず手が止まりました。
そこには、「自分で決めた道を認めてほしい」「親をがっかりさせたくない……」といった内容が書かれていました。それを読んだ瞬間、胸が締めつけられました。私は息子の将来を心配しているつもりで、いつの間にか息子自身の気持ちを置き去りにしていたのだと気付いたのです。
見守る覚悟を決めた
その夜、私は息子に「進路のこと、口を出し過ぎてごめんね」と謝りました。そして、最終的に選ぶのはあなた自身でいいと伝えました。
息子は少し驚いた顔をしていましたが、しばらくしてから、自分が本当は何を学びたいのか、どんな学校を考えているのかを話してくれました。久しぶりに、息子の言葉で進路の話を聞けた気がしました。
もちろん、今でも心配がなくなったわけではありません。それでも、親が先回りして道を決めることだけが愛情ではないのだと思いました。
まとめ
親の心配は、たしかに愛情から出るものです。けれど、それが強くなりすぎると、子どもにとっては重荷になることもあるのだと感じました。応援するというのは、正解を押しつけることではなく、子どもが自分で選ぶ力を信じて待つことなのだと思いました。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者:菊池和子/50代女性・パート
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年5月)
※一部、AI生成画像を使用しています。
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