妻は私なのに
義母は、会うたびに「夫の元カノ」について話をしてくる人でした。
夫の元カノ・A子は、義実家の近くに住んでいるようで、「この前、家の近くで会ったのよ」という近況から、「息子がA子ちゃんと付き合っているときはね~」といった過去の話まで。当然ですが、義母から「夫の元カノ」の話題が挙がることは、妻としてあまり気持ちのいいものではありません。
そんな私の心情に気づいていたのか、義母はいつも「結婚しているんだから、何も気にすることないじゃない」ということも口にしていました。それはそうなのかもしれませんが、私はいつも複雑な気持ちでした。
このことを夫に相談したこともあります。けれど夫も、「まあ、親同士も仲が良いから。そんなにムキになるなよ」と半笑い。真剣に取り合ってくれなかったものの、そんな夫の態度から、「夫はA子のことをまったく気にしていないのだろう」と感じ、少し安心もしていました。
しかしある日、義母から信じられない連絡が届くこととなったのです。
夫と元カノの浮気が発覚。教えてくれたのはまさかの…?
「ちょっと聞いて! 息子とA子ちゃん、付き合い始めたのよ~!!」
あまりに突然だったのと、信じられない内容に、義母の言葉を聞いた瞬間は状況が飲み込めませんでした。言葉を失っていると、義母から追い打ちをかけるような発言が……。
「子どもができたんですって。あなたとの子どもが生まれる前でよかったかも」
夫とA子との間に子どもができて、だから付き合い始めた。夫は既婚者なのに? 夫とA子が私を裏切ったのに、義母はどうしてこんなにも嬉々としているのでしょう。
いろいろと衝撃が続いて圧倒されてしまい、このときの私は状況を整理するのに頭がいっぱい。怒るという感情すら出てこないほどでした。
義母「早く離婚してね」
義母は「だから、早く離婚してね」と言葉を続けました。
このとき、義母がA子のことばかり話していた理由がわかりました。義母は、夫と私ではなく、夫とA子に結婚してほしかったのです。「結婚しているんだから、何も気にすることないじゃない」という言葉は、今思えば、私への嫌味だったのかもしれません。そうわかると次第に怒りの感情が溢れ出てきて……。
「早く離婚してもらうために、私なりに考えたの。これ、2人の純愛の証拠。全部見せてあげる」
そう言って、義母は私に大量の浮気の証拠を送ってくれました。夫とA子がくっついている写真(義母が撮影したであろうものでした)、メッセージアプリで夫と義母がA子について話している様子のスクショ。夫も、興味なさそうに見えて、A子のことはまんざらでもなかったようです。堂々と浮気しすぎていて、笑ってしまうほどでした。夫のことがふっきれた瞬間というと、このときだったなと思い出します。
慰謝料請求を突きつけると…!?
私は離婚の申し出を喜んで受けることにしました。
「わかりました。離婚します」
義母との連絡に一区切りついたあと、帰宅した夫にすべて知っていることを打ち明けると、夫からも「離婚してほしい」と告げられました。私はその場で離婚を受け入れました。ただし、夫の不貞が原因での離婚であり、証拠も揃っていたため、慰謝料を請求することも伝えました。すると夫は一気に焦りだし、「それは困る」とひと言。
「子どもが生まれるからお金が必要になる」と言っていましたが、裏切られた私には関係のないことで、そんな言葉が飛び出してきたことに衝撃でした。夫が義母に伝えたのでしょう、その後に義母からも「人の心がないのか」などと言われましたが、「関係ありません」と跳ねのけました。
結局、夫も義母も慰謝料のことにはなかなか納得せず、私は弁護士に相談のうえ、慰謝料を請求し、離婚しました。
夫とA子との間に生まれてくる子に罪はありません。だからこそ、これからは2人が親として責任を持って歩んでいってほしいと思っています。私も、今回の出来事をいつまでも引きずるのではなく、自分の人生を大切にしながら、前を向いて穏やかに過ごしていきたいです。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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