仕事に追われ、実家から足が遠のく
当時の私は仕事に追われ、実家へ帰る機会が少なくなっていました。父は昔から口数が少なく、自分の気持ちを多く語るような人ではありませんでした。それでも私が帰省すると、必ず体調や仕事のことを気にかけてくれました。
父が心配してくれていることは、私にも伝わっていました。しかし、当時は照れくささもあり、そのやさしさに対して素直に感謝の言葉を返すことができませんでした。
入院した父に言えなかった「ありがとう」
ある年、父が体調を崩して入院したと連絡があり、私は急いで病院へ向かいました。病室にいた父は、自分がつらい状況であるにもかかわらず、いつものように「大丈夫だから、仕事を頑張れ」と声をかけてくれました。
本当は、その場で「ありがとう」と伝えたかったのだと思います。けれども、父を前にすると、そのたったひと言がなかなか口から出てきませんでした。
結局、父はその後間もなく亡くなりました。私は最後まで、父にきちんと感謝の気持ちを伝えることができなかったのです。
父との別れを経て変わったこと
今でも、あのとき「ありがとう」とひと言でも言えていたら、と強く後悔することがあります。
身近な家族に対しては、「いつでも言える」「また今度、伝えればいい」と思ってしまいがちです。しかし、父との別れを経験し、気持ちを伝えられる機会が、突然なくなることもあるのだと感じました。
それ以来、私は家族や周囲の人に対して、できるだけ自分の気持ちを言葉にするよう心がけています。
まとめ
どれほど小さな言葉であっても、そのときに伝えなければ届かないことがあります。父に言えなかった「ありがとう」というひと言を通して、私は感謝の気持ちを後回しにせず、伝えられるうちに言葉で伝えることの大切さを学びました。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者:宮川宏昌/60代男性・会社員
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年7月)
※一部、AI生成画像を使用しています。
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