末っ子の帝王切開での出産を目前にひかえたとき、長男(12歳) が水ぼうそうにかかってしまいました。手術前日に、助産師さんに長男が水ぼうそうになったことを報告したところ、大部屋だったのに急きょ個室へ移動することに……。そのとき医師から説明されたことや、赤ちゃんへの感染予防のためにしたことをお伝えします。
水ぼうそうになったときの病院の対応
私が入院した産婦人科では、妊婦がウイルス性の病気にかかったときのマニュアルはありましたが、家族がかかったときのマニュアルはなかったようで、応急措置として個室対応となりました。
医師から家族の面会については、水ぼうそうにかかっていたことがある夫は面会しても大丈夫だが、次男(8歳)はもしかしたら潜伏期間かも知れないから入院中の面会はダメとのこと。
ただ面会できる夫にも条件があり、マスクと手指消毒は絶対とのことでした。次男は水ぼうそうのワクチンを1回接種していましたが、赤ちゃんに会えないことを知り、残念がっていました。
赤ちゃんとの生活についての注意点
入院中は長男と次男が面会にこないことで予防策をとりましたが、退院後赤ちゃんにうつらないようにするには……という点で私は悩みました。長男に関しては、「水ぼうそうの発疹がかさぶたになったら感染力はないから赤ちゃんとの接触は大丈夫」と小児科医から説明を受けましたが、問題は次男が発症する可能性。
小児科医から「お母さんから赤ちゃんへ免疫はいっているが、水ぼうそうの潜伏期間は約14日間なので、念のため次男は退院後1週間は水ぼうそうの発症に注意」と言われ、次男は赤ちゃんと接触させないようにと説明がありました。
次男が赤ちゃんと触れあえるための対策
次男は赤ちゃんがおなかにいたときから会えるのを楽しみにしていて、たくさん話しかけてくれていました。面会にこれず寂しい思いをしたのに、退院しても1週間は赤ちゃんと触れあえないと知ったら、もっと寂しくなるだろうなという思いと、もし水ぼうそうを発症したら病院が正月休みに入ってしまうという不安がありました。
そこで、看護師として病院に務めていた私は、職場の一般内科医に相談してみることに。その結果、次男と赤ちゃんのことを考え、水ぼうそうの抗ウイルス薬を次男に予防投与することになりました。職場の医師からは、予防投与をしておけば自宅で家族一緒に過ごす分には問題ないだろうと言われました。
予防投与は1日3回で7日間、次男が服薬を始めてから5日目に私と赤ちゃんは退院しました。退院当日、長男の発疹はすでにかさぶたになっていたので、長男と次男は赤ちゃんの顔をツンツンしたり、そばで見守ったりする程度はありますが、きょうだいで触れあうことができました。
自費診療なので薬代は1万円を超えましたが、次男も赤ちゃんと一緒に過ごすことができ、満足していたのでよかったと思います。
予防接種はやっぱり大事
幼少期に水ぼうそうにかからなかった長男が、まさか出産を控えたタイミングでかかるとは、という思いは未だにあります。しかし、水ぼうそうの予防接種をしていたおかげで軽症で済み、本当によかったです。妊娠中は風疹の抗体検査を受けますが、まさかの水ぼうそう。私が水ぼうそうにかかっていたことがなければ、私自身にもうつる可能性もありました。
赤ちゃんにやっと会えたのに不安でいっぱいでしたが、水ぼうそうの抗ウイルス薬があり、予防投与が可能だったのが不幸中の幸いだったなと思います。 そして何より、次男も生まれた赤ちゃんも水ぼうそうを発症することなく潜伏期間を過ぎてほっとしました。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
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イラスト/sawawa
監修/助産師REIKO
著者:古谷きょうこ
2男1女の母。正看護師免許資格あり。育児休暇や隙間時間を利用し、ライターとして活動中。主に妊娠・育児や健康についてのジャンルを執筆している。