こんにちは。保育士の中田 馨です。今日は赤ちゃんとの遊び方を紹介します。特に「視覚」に焦点を当て、意識を向けると、それが好奇心をくすぐる遊びに変身します! 特別な道具は必要ありません。毎日のふれあいのなかでできるものから取り入れてみましょう。
じっと見つめることは集中力を育てる最初の一歩
まだ月齢の低い赤ちゃんが何かをじっと見つめていることありますよね。瞬きも少なくじっと見ている様子を見ていると「何を見ているんだろう?」と思いませんか? この、じっと見つめている姿は、ぜひ大切にしてあげてください。
このときにママとパパにしてほしい遊びは、赤ちゃんが見つめているものに対して「かわいいね」「素敵だね」「きれいだね」と声をかけ、触れるものだったら触ってみて「柔らかいね」「あったかいね」など言うこと。赤ちゃんが見ているものに、ママたちも興味や関心を示すと、赤ちゃんは見ることが楽しくなり観察を始めます。
この「見る姿」が、集中力を育てる最初の一歩になるのです。
赤ちゃんが好きなものを「見る」
親としては「この絵本がいいよ」と誰かに言われると、赤ちゃんに読んであげたいと思います。ただ、必ずしも赤ちゃんが大人の与えるものに興味を示すとは限りません。私自身も経験があります。良かれと思って買った絵本に興味を示してくれなかったこと。
まず、赤ちゃんによって「興味を持つ時期」は違います。絵本に興味を持つ子もいれば、おもちゃが良い子もいます。最初は「赤ちゃんが興味を示してみているもの」、つまり赤ちゃんが好きなものを見せて遊びましょう。
おもちゃでも絵本でもOKです。絵本の場合、必ず全部のページを見るのではなく、同じページばっかり見ていることもあります。それでOKなんです。
見るから指差しへランクアップ
生後9〜10カ月ごろになると、赤ちゃんは見たものを指差しし始めます。この指差しも発育でとても大切な行動です。指差しすることで自分の思いや見ているものを、ママと共有することができるようになります。また、赤ちゃんが指差したもの名前を言うことで、物の名前がわかり、言葉の獲得にもつながっていきます。
例えば、「赤い花だね」「犬がいるね」「空が青いね」など、一緒にお話しして遊びましょう。
「見る」遊びは、「さあ、今から遊びをしよう!」と気合を入れてするものではありません。生活のなかでふとした瞬間に取り入れられるものです。見るときの主体は、まず「赤ちゃん」。赤ちゃんが自ら興味を向けるものをたくさん見てあげてくださいね。