こんにちは、保育士の中田馨です。赤ちゃんを育てていて、ママの悩みの一つが赤ちゃんが泣くこと。育児書などには「泣いたら抱っこして」や、先輩ママに聞くと「今だけと思って楽しんで」なんてアドバイスをもらいますが、泣くたびに抱っこしていると家事も一息つくヒマもないですよね。今回は、赤ちゃんが泣いたときにママが抱っこするタイミングについて話します。
赤ちゃんは泣かせてもいい?
結論から言うと「赤ちゃんは少しくらい泣かせても大丈夫」です。
昔は「赤ちゃんが泣いてすぐに抱っこしたら“抱き癖”がつく」といわれた時代がありました。現在は、「抱き癖なんて言わずに、安心するまで抱っこして」といわれています。この「安心するまで抱っこして」という言葉に、「泣かせてはいけない」とプレッシャーを感じているママが多いのではないかと思います。だからこそ「一日中抱っこしていて、何もできない」と途方に暮れてしまうのではないでしょうか。
赤ちゃんは少しくらい泣かせても大丈夫。ママは赤ちゃんが泣き出しても慌てないことが一番大切です。そして、泣く様子を見ながら、抱っこするときと少し待ってもいいときを見分けていくことです。
赤ちゃんに待ってもらってもいいときの目安
「赤ちゃんは泣かせてもいい」と言いましたが、どんなときでも泣かせておいていいわけではありません。例えば、お腹がすいているときや眠たいとき、おむつを替えてほしいときなど、赤ちゃんが「今すぐして!」と要求しているときの大泣きは、その欲求を満たしてあげた方がいいでしょう。また、熱があるなどの体調不良のときも抱っこで落ち着かせてあげましょう。
体調がよく、生理的欲求を満たしているのであれば泣いていても「ちょっと待っててね~」と待ってもらっても大丈夫です。一時的に泣かせて、今している用事や家事を優先してから赤ちゃんのそばに行きましょう。
ママもラクで赤ちゃんも落ち着く抱き方
赤ちゃんがよく泣く時期だと、赤ちゃんを抱っこする時間が多くなると思います。抱っこの時間が増えると、肩が凝ったり腰が痛くなることも。特に、泣いている赤ちゃんはのけ反ることもありますので、落とさないように支えるのが大変です!だからこそできる限りラクな姿勢での抱っこができるといいと思います。
私が保育所でしている、泣いている赤ちゃんを落ち着かせる抱っこのコツは「まるく抱く」こと。横抱きで写真のように腕で赤ちゃんを丸く包んであげます。
抱っこするときのポイントは
・赤ちゃんの背中が丸くなっていること
・ママと赤ちゃんの身体を密着させること
・「元気な声で泣いているね」など、声をかけながら抱っこすること
赤ちゃんの手にママの指を入れて握ってあげると、手が「ビクッ!」と動くときにビックリしなくて済むので、安心して徐々に落ち着く子も多いです。
抱っこせずに泣き止ませる方法は?
抱っこせずに泣き止ませる方法もあります。よく「この音を聞かせると泣き止む」などもありますが、音以外にも赤ちゃんを泣き止ませる方法があります。
それは、泣いている赤ちゃんのそばに行って、優しくトントンするだけです。普段から赤ちゃんに「抱っこじゃなくても安心できるんだよ」ということを少しずつ伝えていきます。例えば、赤ちゃんの手が温かくなって眠そうなときや、夜寝ているときに小さい声で「ふにゃふにゃ……」と泣くタイミングがあります。そのサインを見つけたら、すぐ抱き上げるのではなく、身体をさすったり優しくトントンしたりしてみます。
抱っこではなく優しくトントンされることで、寝たり落ち着いたりすることを経験しているうちに、「抱っこでなくても安心できる」と赤ちゃんが知っていくのです。
赤ちゃんが泣き出しても、まずはママが慌てないこと。「泣いても大丈夫!ちょっと待ってもらおう」くらいの気持ちで対応してみましょう。